「NHKマイルC・G1」(10日、東京)
過去、5勝を挙げている牝馬に2020年も注目だ。
シャインガーネットは、前走の
ファルコンSで牡馬を打ち負かして重賞初Vを達成。
桜花賞には向かわず、あえてこの舞台に駒を進めてきた。
オルフェーヴル産駒はG1・3勝馬
ラッキーライラックをはじめ牝馬が活躍しており、JRA重賞9勝のうち8勝をマークと頼もしい。大物の雰囲気を醸し出す女傑候補が、府中の長い直線で豪脚を発揮する。
一戦入魂だ。
ファルコンSを勝った牝馬の
シャインガーネットが、全力投球でG1奪取に挑む。前走は牡馬を撃破して重賞初Vを達成。その後は牝馬同士の
桜花賞へ向かう選択肢もあったが、陣営が選んだのは府中で行われるマイルG1だった。
栗田師は「
桜花賞に使うかどうか迷ってオーナーと相談しました。
桜花賞を挟んでNHKマイルCは、ローテーション的にきついのかなと感じましたし、得意の左回りの千六を万全の状態で使いたいという思いがありました」と経緯を説明。
桜花賞へ出走すれば勝つチャンスはあったかもしれない。しかし、師は目標をここ一本に絞った。“二兎を追う者は一兎をも得ず”。最高の舞台に、最高の状態で出走させることだけを考えてきた。
NHKマイルCは牝馬の活躍が目立っているレース。過去24回のうち5頭の牝馬が頂点に立っており、近5年では16年
メジャーエンブレム、17年
アエロリットがVをつかんでいる。トレーナーは「普段はおっとりしていて扱いやすく、調教でも動き過ぎてしまうところある馬ですけど、併せると負けん気を発揮しますね。自分を持っている気の強い女の子です」と性格を分析。牡馬相手でも気持ちの面では負けていない。そこは歴代優勝牝馬に匹敵するものがある。
今回は初めてのG1。相手はこれまでとの比較で一気に強化するが、指揮官は「馬の力を信じるだけです」と前を向く。この一戦に懸ける思いは、どの馬にも負けない。
提供:デイリースポーツ