日本ダービーの2時間半後、
地方競馬では日本全国8場で行われる「ダービーシリーズ2020」が開幕する。第1戦が5月31日、
佐賀競馬場で行われる
九州ダービー栄城賞(2000m)。
佐賀三冠の二冠目で、一冠目の佐賀
皐月賞は
ミスカゴシマが厳しい展開ながらも勝利。今回もこの馬が中心となるだろう。
その佐賀
皐月賞は逃げる
ミスカゴシマに対し、スタート直後から
キタカラキタムスメがピッタリと馬体を併せてマークする展開。かなりきついプレッシャーを受けていたが、3コーナーから後続を離した
ミスカゴシマの強さはさすがだった。ゴール前は後方から脚を伸ばした
トップレベルに詰め寄られはしたものの、しのぎきっての勝利。クビ差という着差以上に強い内容で、ここも主役となるだろう。
しかし、力が一枚抜けている
ミスカゴシマに一矢報いようと、ラ
イバルたちは作戦を練ってくるはず。今回は2000m戦で、佐賀
皐月賞と同じ向正面スタートではあっても、最初のコーナーまでが200m延びる。そうなればスタートダッシュだけに頼らず、各馬は欲しいポジションを取りやすくなる。逃げる
ミスカゴシマを2番手でピッタリ併せてくる馬や、
ミスカゴシマの直後からプレッシャーをかけてくる馬なども出てくるのではないだろうか。
そうなると
ミスカゴシマにとってはなかなか息を入れづらい展開で、佐賀
皐月賞2着の
トップレベルの逆転もあり得る。これまで
ミスカゴシマ相手に勝ったことはないが、それこそ“
トップレベル”な馬。鞍上の
兒島真二騎手は過去にも何度か
トップレベルに騎乗経験があるが、2走続けて乗ることができるのはプラスに働きそう。重賞ではずっと2、3着と
ミスカゴシマの後塵を拝し続けたが、逆転なるか。
2月から中距離戦3連勝で力をつけた
エアーポケットも、前走は1、2着馬から4馬身離された3着だったが、力は上位。
アイノウィステリアは今春、
JRA未勝利から佐賀移籍後3連勝。前走は
スターオブグリーンが道中2番手からピッタリ馬体を併せてきたが、ゴール前は着差以上に楽な手応えで逃げ切り勝ちを収めた。
また、佐賀
皐月賞で内をロスなく立ち回って4着の
オドルキツネや、5カ月半ぶりを叩いた上積みを期待したい
リバイブなども上位候補の1頭。
女王
ミスカゴシマをめぐってどんなレースが繰り広げられるかに注目の
九州ダービー栄城賞。5月31日佐賀10R、18時10分発走予定。
(文:大恵陽子)