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【エプソムC予想】 梅雨時期の別定戦の攻略ポイントは3つ! “気象予想”からオススメする注目馬は?/JRAレース展望

  • 2020年06月13日(土) 19時18分
 私は気象予報士という職業を生かし、季節馬激走予想を行っています。まずレース当日の気温を12度未満の「寒」、12度以上18度未満の「涼」、18度以上25度未満の「暖」、25度以上30度未満の「暑」、30度以上を「酷暑」とした5段階区分けし、配当妙味のある季節馬を特定。

 さらにJRAの馬場発表をもとに馬場状態を解析、分類します。それらの独自情報を活用し、それぞれの気候・馬場に合った穴馬を抽出。ここでは、過去10年の気候成績から激走馬の傾向を分析。当日気候レベルを想定し、激走が期待できる馬を抽出しました。

【今年のポイントは脚質、気候適性、馬場】

 梅雨入り時期での開催となるエプソムC。過去10年での勝ち馬は1-5番人気のみと、堅いレースになっていますが、近年の激走馬には脚質の変化が見られます。また今週は木曜から土曜にかけての雨により、時計のかかる馬場となる見込みです。ここでは激走の脚質分析や気候成績を中心に、注目馬を抽出していきます。

 過去10年の人気別成績を見てみると、1番人気は4勝を含む6連対、複勝率70%と信頼度は高そうですが、直近3年は勝ち星から遠ざかっています。2番人気も3勝を挙げており、1、2番人気がともに圏外になったのは13年のみとなっています。

 過去10年の気候は「暑」が5回、「暖」が4回、「涼」が1回となっています。激走馬は過去10年で8頭。「1-5番人気の馬2頭」+「激走馬1頭」のパターンが8度あり、2、3着に食い込んでくる激走馬の見極めが重要となります。

 エプソムCの注目ポイントは3点。まずは「近4年の激走馬3頭すべてが逃げ、先行馬だった」点です。

 14年に8番人気で3着となったダークシャドウのように、10-14年までは差し馬の激走も見られたものの、16年に6番人気で3着したマイネルミラノ、翌年の3着馬マイネルハニー(6番人気)、昨年の2着馬サラキア(7番人気)は、いずれも逃げ粘ったものでした。

 また勝ち馬に目を移すと、過去10年で逃げ馬の勝利は15年のエイシンヒカリ(2番人気)1頭しかおらず、10頭中8頭が4コーナー6番手以内となっています。人気馬をピックアップするなら好位付けのできそうな差し馬、激走馬は逃げ、先行馬に注目したほうがよさそうです。

 2つ目は、連対馬20頭中10頭が「『暑』-『酷暑』で2勝以上または複勝圏率70%以上。そのうち6頭が『寒』で未勝利」という点です。いわゆる“夏馬”というと言葉は過ぎるかもしれませんが、気候のデータからも暑い時期に調子を上げてくる傾向が見られます。

 例えば、14年に2番人気で勝利したディサイファ「暑」-「酷暑」で[1-3-1-1]だった一方、「寒」では[0-1-2-3]と奮わず、翌年の勝利馬エイシンヒカリも「暑」-「酷暑」で[2-0-0-0]だったのに対し、「寒」では[0-0-0-1]。昨年5番人気で勝利したレイエンダは「暑」-「酷暑」で[1-1-0-0]、「寒」では[0-0-0-0]でした。

 また稍重-重となった18、19年に限ってですが、馬券圏内に入った6頭中4頭が「準OP以上の稍重-不良で連対の実績がある」点も見逃せません。

 以上をふまえて、私が注目しているのは5頭です。まず、穴馬ではアンドラステ。デビューからの2戦は、どちらも逃げきっての2連勝。暑で[1-1-0-0]、稍重-重[3-0-1-0]と、気候、馬場適性からも注目です。

 稍重-重で2勝の実績があり、昨年の湾岸Sでは逃げ切り勝ちを収めたマイネルファンロンも穴候補と睨んでいます。

 人気馬で取り上げたいのはアイスストームです。前走のメイSは9番手から差し切っての勝利。寒は[0-0-1-3]であるのに対し、暖-酷暑では[4-0-1-2]と優秀なのも強みです。

 もちろん、昨年の優勝馬レイエンダも落とすわけにはいきません。昨年のこのレースを稍重で勝利したこともさることながら、暖-暑では[3-2-1-2]。今年も馬場、気候ともに得意な条件になる可能性があります。

 そして、最後はピースワンパラディ。前走、稍重の湘南Sでは好位から差しての勝利。今週末の天気をふまえれば、稍重-不良で[2-1-1-0]と、渋った馬場を得意にしている点もプラスに働きそうです。
(文=三宅誠)

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