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【勝負の分かれ目 宝塚記念】道悪では負けなしのクロノジェネシスが底力でGI2勝目

  • 2020年06月28日(日) 17時45分
 いったんは良馬場にまで回復した阪神の芝コースが、直前の雨でまた稍重になった。そんななか、13年ぶりのフルゲートとなった18頭がスタートした。

 逃げると見られていたアフリカンゴールドは、鞍上の藤井勘一郎が促しても今ひとつスピードに乗らず、外のトーセンスーリヤに前に入られ、控える形に。同様に、先行すると思われていた武豊キセキも、ゆっくりとしたスタートから後方で折り合う戦術を取った。

 トーセンスーリヤが先頭で1コーナーを回って行く。2番手はワグネリアンダンビュライトラッキーライラックブラストワンピースらがつづく。

 北村友一クロノジェネシスは、速いスタートからスムーズにそれら好位勢の後ろにつけた。

「周りの馬は気にせず、自分の馬だけを信じて乗ればいいと思っていました。スタートが決まったことが大きかったです。折り合える位置で、終始手応えよく回ってこられました」と北村。

 向正面に入っても隊列はほぼ変わらず、トーセンスーリヤが11、2馬身になった馬群を引っ張る。

 1番人気に支持されたクリストフ・ルメールサートゥルナーリアは、先頭から7、8馬身離れた10番手の内。

 1000m通過は1分ちょうど。

 3コーナーでキセキが外からスッと進出し、中団まで押し上げた。その気配を察したように、クロノジェネシスも加速する。

 内からトーセンスーリヤワグネリアンラッキーライラッククロノジェネシスキセキがほぼ雁行状態になって4コーナーを回り、直線へ。

 ラッキーライラックが一瞬先頭に立ったが、ラスト200m手前で、クロノジェネシスが桁違いの脚で抜き去り、先頭に躍り出た。

ゴーサインを出したというより、馬が強くて、自然に上がって行ってしまった感じでした。この手応えで、この直線なら絶対に伸びてくれると思っていました」と北村。

 そこからは独壇場。スパートするときにステッキを3発入れただけで見る見る後ろを引き離し、2着のキセキを6馬身突き放し、先頭でゴールを駆け抜けた。

 稍重の新馬戦と秋華賞を2馬身差、重馬場の京都記念を2馬身半差で完勝していた「重巧者」が、馬場適性だけではない、底力を見せつけ、2つ目のGIタイトルを手中にした。

(文:島田明宏)

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