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“GI仕様”サンライズノヴァ 帝王賞除外のうっぷん晴らし/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2020年07月08日(水) 19時11分
 コロナ禍による取材制限もあり、週末はテレワークが基本だった記者が、先週末は取材班として久々にトレセンに一人居残り。「宝塚記念は豪快に予想を外してましたね。あそこまで強気に言って“大丈夫かな”と思いながら、グリーンチャンネルを見てたんですよ(笑)」なんて声も、どこかうれしい。前走までのレースを吟味して、調教をチェック。さらにはパドックの気配を観察すれば、予想行為はできてしまうもので、実際にこの数か月はそうしてきたのだが、トレセン記者の楽しみは気の置けない関係者との雑談にこそある…と個人的には思っている。以前の状況に戻ることはないのかもしれないが、やはり“記者は現場にいてこそ”を実感した。

 本来ならレース翌週に言ってきた「おめでとうございます」のひと言も、このタイミングで言わねばなるまい。先の帝王賞で見事に勝利を飾ったクリソベリルの浜田助手にごあいさつ。しかし、日本で敵なしのこの馬が2番人気での出走だった理由は今も謎だ。

「絶好調ではなかったけど、普通に走れる状態には仕上がっていたし、大井も結果を出しているコース。早い段階でオメガパフュームにプレッシャーをかけられながらも、それを振り切ったレース内容も“力の違い”を感じるものだったよね。どうして1番人気にならなかったのかな」

 浜田助手の感覚も記者と同様だったようだ。ダート界にはカフェファラオという強烈な新星が出てきたため、下半期のGIでも1番人気にならないかもしれないが、そのときは「なんてオイシイ馬券だろうか!」とルンルン気分で頭固定の馬券を買おうと早くも決意している。

 一方、昨年の南部杯を制し、GI馬の仲間入りを果たしていたサンライズノヴァ帝王賞に出走できなかったのも個人的には“謎”に感じてしまったが、実際は謎でもなんでもなく、単純に出走馬決定賞金順でミツバよりも下だったことがその理由。ゆえに担当の棚江助手の反応も実にあっさりしたもので、スライドでの出走となるGIIIプロキオンS(日曜=12日、阪神ダート1400メートル)に頭は切り替わっている様子だ。

 昨年の4着はトモの状態が芳しくない“スランプ期”での敗戦。それを脱したのが前出の南部杯だった。その好状態は今も継続中。しかも、今回は帝王賞を目標にしていたため、結果的にこれまで以上に入念な乗り込みを消化している。

「大きいところに出るための賞金がなかった馬。なので以前はオープン特別に出走することが多かったですし、そこで一生懸命に走り過ぎていたのかなと感じる部分もあります。夏場に走ることの少なかった馬でもあるけど、この時期のほうが汗もかくし、むしろ合っているかもしれませんよ」(棚江助手)

 他馬よりも重い59キロの斤量、初の阪神1400メートルとクリアすべきハードルはあるにはあるが、その背景を考えればチャンスは十分だろう。

 ちなみに記者はJRAのダートGIが2つしかなく、それが厳寒期に偏っていることを疑問に思っている。ダート馬は500キロ超の大型馬が多い。絞りやすい時期に開催したほうが調整はしやすく、故障も少ないと思うのだが…。いかがなものだろうか。

(栗東の本紙野郎・松浪大樹)

東京スポーツ

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