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【函館2歳S】怪物フランケルの血をしっかり継承したモンファボリ 初戦の勝ちっぷりを須貝調教師も絶賛/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2020年07月15日(水) 18時00分
 2020年最初の2歳重賞、GIII函館2歳S(土曜=18日、函館芝1200メートル)がいよいよ目前に迫ってきた。例年、函館デビュー馬が圧倒的に強い傾向にあったが、昨年は勝ち馬ビアンフェがこれに該当したのに対し、阪神で新馬戦を勝ち上がって北上してきたタイセイビジョンが2着。同時に上位2頭がその後の重賞戦線でも活躍したことで、例年の“早熟な短距離馬たちによる争い”といったイメージが払拭されつつある。2歳馬全体の始動時期が早まっている時流も踏まえれば、函館2歳Sのレベルはこれからも必然と上がってくるのではないか。

 今年の登録馬も東京デビュー=グレイトミッション、阪神デビュー=レディステディゴーと“全国展開”しており、レベルの底上げに貢献してくれそうだが、その一方で函館デビュー組の中に断然の存在感を示す馬がいる。1回開催2週目の芝1200メートル新馬戦を2歳コースレコードでぶっちぎったモンファボリだ。従来のレコードは16年函館2歳Sレヴァンテライオンが記録した1分09秒2。これを一気に0秒5も更新する1分08秒7の勝ち時計は衝撃的だった。

 洋芝の函館開催は例年、開幕週が突出して時計が速く、その後は徐々に時計がかかりだす傾向だけに、開催2週目のレースだったのは価値が高い。実際、5馬身差をつけられた2着馬ホーキーポーキーは次走で勝ち上がった。加えて父は14戦14勝で無敗のまま引退した怪物フランケル。日本でも芝&ダートでGI勝ちのモズアスコットを出したスピード&パワー兼備の特徴が、このモンファボリにも洋芝適性を含め、しっかりと伝わっている。

「最後まで目一杯の競馬ではなかったのに、あのレコード。すごいスピードだよね。未勝利戦がおおむね(1分)10秒台の決着の中、08秒台というのはやはり速い。2走目でこの時計ならあり得るけど、初めての競馬でこれだから。それに後半を11秒3、11秒3のラップで行ったから最後の1ハロンは“大丈夫か”って心配したけど、それでも楽々押し切るんだからね」

 管理する須貝調教師もモンファボリの勝ちっぷりを手放しで褒めたたえている。やはり同日のメイン・STV杯(古馬2勝クラス)とわずか0秒2差の勝ち時計は、掛け値なしに評価されるべきものなのだろう。

 デビュー時412キロの小柄な牝馬なのもあり、レース後は短期放牧を挟んで8日に再入厩。俗に言う“10日競馬”を不安視する声も聞こえてきそうだが、初の馬場入りになった翌9日の調教に騎乗した北村助手は、その不安をきっぱりと否定してみせた。

「初戦は強い競馬ではあったけど、4角で外に張るようなそぶりも見せていたでしょ。レース前日に角馬場で乗った時も、やはり張るような感じがあったんです。当時は初めて実戦を迎える直前で、2歳馬にとっては一番苦しいタイミング。それがレースにも出たんだと思うんだけど、今回の騎乗ではそういった張る面が全くなかった。まだまだだと思っていた初戦時と比べて、今回は中身がだいぶ良くなっていますよ」

 実は完璧な状態には程遠かった初戦で、あれだけのパフォーマンスを見せた若き素質馬が、確実に上昇気流に乗ったとなれば…。結果うんぬんよりも、その輝き方に注目が集まる。

(立川敬太)

東京スポーツ

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