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【新潟ジャンプS】平沢騎手&ケイティクレバー敗戦でつかんだ手応えと信頼/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2020年07月31日(金) 18時00分
 競馬場や条件によってコースの特徴は様々。例えば先週のアイビスSDが行われた新潟芝直線1000メートルは「外枠有利」のレースとして有名だし、逆に中山芝外回り1600メートルは「内枠有利」が定説となっている。

 もちろん、こういった特徴は障害戦にもあり、小倉で行われる唯一のジャンプ重賞・小倉サマージャンプ(芝3390メートル)は最初の障害を飛んだらすぐにコーナーがくるため「内枠有利」の傾向が強いと言われている。

 では、土曜に行われる新潟で唯一のジャンプ重賞・新潟ジャンプSの特徴は? 当レース3連覇がかかる平沢健治騎手に話を聞くと、意外な答えが返ってきた。

「特徴ですか? う〜ん、あまりないんですよね。平坦コースで、たすきもなければ、バンケットもない。むしろ、特徴がないのが特徴と言えるかもしれません」

 これだけ聞くと、単調なコースに思われるかもしれないが、フラットである分「各馬の能力が反映されやすい」。ゆえに過去10年の勝ち馬のうち、実に9頭が3番人気以内と波乱が起きにくいのが特徴と言えるのかも。もちろん今年、コンビを組むケイティクレバーについても「チャンスがある馬」と力が入る。

 そんな平沢騎手がパートナーの能力を再認識したのは、意外にも2秒9差5着に敗れた4走前だったという。当時は一度、平地を挟んでの障害2戦目。それが影響したのか、飛越が安定せずに1番人気を裏切る形に。はたから見れば凡走にも映った一戦だが、鞍上の感触はまるで違っていた。

「むしろ、あれだけ下手でよく5着にきたなと。これならしっかり練習を積めばオープンでも戦える。そういう手応えをつかめたのは収穫でした」

 敗戦のなかでも人馬の信頼が深まることもあるのだから競馬は面白い。さらなる成長を求めて、陣営が取り組んだのはトモの強化だった。

「もともと飛越のバランス自体は良かったんですが、トモが入ってこない分、伸び上がるようなジャンプになってスピードが落ちていた。だから普段からなるべくトモを使わせるような調教を続けた。レースごとに徐々に飛越もうまくなって、道中のコンタクトの取り方も良くなってきました」

 ケイティクレバーとともに挑む新潟ジャンプS3連覇。自身の記録については「マイブルーヘブン(19年)も、タイセイドリーム(18年)も、すごく能力のある馬でしたから」と謙遜する鞍上だが、二人三脚で成長を遂げてきた頼もしい相棒については「週末以外はずっと乗っているので、やっぱり愛着はありますよ」と期待を隠さない。

 残念ながら記者は自宅観戦となるが、偉業達成の瞬間をテレビの画面越しにでも、しっかり見届けたいと思っている。

(栗東の馼王野郎・西谷哲生)

東京スポーツ

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