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【エルムS】タイムフライヤー末脚ノビノビ好気配!松田師「シナリオ通り」

デイリースポーツ
  • 2020年08月06日(木) 06時00分
 「エルムS・G3」(9日、札幌)

 態勢は万全だ。タイムフライヤーは5日、ルメールを背に、馬なりながら力強い脚さばきで好調を伝えた。芝のG1覇者が久々の重賞Vをダートで飾るか。

 復調したG1馬が貫禄デモだ。タイムフライヤーはルメールを背に、札幌ダートで最終追い。序盤はゆったりと進めると、3、4コーナーから徐々にピッチを上げていく。直線は、馬場の外めで気持ち良さそうに末脚を伸ばした。直前に降りだした雨にも我関せず、ブレのない走りで5F73秒4-41秒3-12秒6を刻んだ。

 追い切り後の鞍上の明るい表情が、目下の好気配を物語る。「コンディションは良さそう。競馬を使ってきているから無理はしなかった。単走でリラックスしていたし、反応とフットワークは良かった」と舌も滑らかだ。前走のマリーンSは、中団から鋭い末脚を放って3馬身半差のV。「すごく上手に競馬して、能力を発揮してくれました。“独り勝ち”でした」と独特の表現で相棒を絶賛した。

 松田師も「予定通り、シナリオ通りに来ています」とうなずく。以前は体幹や筋力が整っていなかった分、回復に時間を要していたが、今はその不安も解消。追い切り後も違和感なく調整できるようになった。「引き続き馬もリラックスできていた。それも大事なこと」。ダート重賞初戴冠を見据え、精神面の成長にも手応えを感じ取っている。

 来年2月末で定年となる師にとっては最後の夏。「自然体でできること、できないことをわきまえてやっています」。コロナ禍という特殊な状況下でも、自らの仕事に妥協はない。「(ダートの)大きいところを狙えればいいですね。賞金が微妙なので、エルムSを勝てれば」。名伯楽は頼もしい愛馬とともに、最後まで第一線で戦い続ける。

提供:デイリースポーツ

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