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【小倉記念】超良血サトノルークス叩き2戦目で反撃開始 池江調教師は成長力に太鼓判/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2020年08月12日(水) 18時28分
 今週末から始まる夏の小倉開催。私は「滞在競馬」取材のため、後半2週間の小倉出張を命じられている。初めての経験に期待と不安が入り交じり、ほうぼうで泣き言を口にしているが、周囲からの反応は「今は滞在馬がだいぶ減っているから、そんなに忙しくありませんよ」と。実に冷ややかなものだ。

 ちなみに昨夏の某記者のコラムを参考にすると、8月中旬の滞在馬は65頭。かつては数百頭の滞在馬が小倉競馬場の調教をにぎわしていたと聞くだけに、その差は歴然。しかも今夏の小倉開催は4週間だけという異例の短さ。もしかしたら滞在馬はさらに減る?

 もっとも、ある調教師からは「開催が短いから行ったり来たりはできないやろ。逆にいつもの年より増えるのと違うか」と。異例ずくめの今年の競馬界だけに、運のない私の身に想定外の事態が降りかからなければいいのだが…。

 異例といえば、変則開催のあおりで例年、開催2週目施行だったGIII小倉記念(小倉芝2000メートル)が、今年は開幕週の日曜(16日)施行になる。近2年はトリオンフメールドグラースと1番人気が順当勝ちしているが、今年は一転、荒れるのか、それとも荒れないのか…。そのカギは今年の1番人気候補サトノルークスが握っているのではなかろうか。

 セレクトセールの高額落札馬としてデビュー前から話題をさらっていたこの超良血馬は、デビュー戦こそ2着惜敗も、その後は未勝利→500万下→すみれSと3連勝。エリート候補生にふさわしい活躍を見せていたが、担当の中澤助手によると「当時は体質が弱くて、バリバリ調教できず、体もなかったから…。なんであんなに勝てたのか正直、不思議でしたね」

 実際、管理する池江調教師も「春のクラシックの時点では“世代トップクラスと張り合うには少々、力不足かな”と感じていた」と振り返っているくらいで、3連勝後の皐月賞14着→ダービー17着という結果はある意味想定内だったようだ。

 そんなサトノルークスが急激な成長を遂げたのは夏を越え、秋を迎えたころだった。

セントライト記念(2着)も道悪の中、いい競馬をしてくれたんですが、本当にすごく良くなってきたと感じたのは使った後ですね。それまでは行きたがる面が強かったんですが、折り合いがしっかりとつくようになりましたし、ようやく馬が本物になってきたなと」(中澤助手)

 結果、クラシック最終戦の菊花賞ではクビ差2着。大輪は逃したとはいえ、惨敗続きだった春のリベンジをしっかりと果たしてみせた。

 仮にこの後も順調に使われていたなら、重賞タイトルの一つや二つは、とっくに手にできていたはずだが…。骨折による長期離脱を余儀なくされ、復帰したのは今年6月の鳴尾記念。1秒差8着という結果を「叩き台としては上々」と見るか「かつての力はもう望めない」と見るか。ここが最大の分かれ道だが、厩舎担当記者としては、この二択に迷いはない。なぜならサトノルークスの話になると、必ずトレーナーから「血統的にも晩成型だし、まだまだこれから成長する馬だよ」と何度となく聞かされ続けてきたからだ。

 菊花賞のころもまだ成長途上とするなら、完全体では一体どれほどのパフォーマンスを見せてくれるのか。小倉記念でのサトノルークスの走りから目が離せそうにない。

(元広告営業マン野郎・鈴木邦宏)

東京スポーツ

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