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【関屋記念・小倉記念】小島厩舎が2重賞に合計20歳の3頭出し 長いキャリアで蓄積された人馬のプラスアルファに期待/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2020年08月14日(金) 18時08分
 夫婦の年齢合計が○○歳以上で○○円分お得に――。時々、目にするサービスだが、若いころは自分にそんな時がやってくるなどとは想像もできなかった。

 例えばJRのグリーン車が期間内乗り放題になる「フルムーン夫婦グリーンパス」は夫婦合計で88歳以上。かつては子供だの、童顔だの言われてきた当方も40オーバーして久しい。当然のことながら同世代の嫁も同時に年齢を積み重ね、ほんの数年のうちに“途方もない”と感じていた数字に到達する。内面的には何も成長のないまま、年を重ねていくことに焦りを感じずには…。

 そんな心境になったのは、今週の2重賞に出走する小島厩舎3頭の年齢を見たのがキッカケだった。関屋記念アストラエンブレム=7歳、小倉記念ロードクエスト=7歳、アウトライアーズ=6歳。3頭合計で実に20歳である。

「欧州なんかでもタイトルを取るとすぐに引退してしまう。早く回転させたほうがいい面もあるけど、それは本当の一流馬の話。自分には“馬一頭一頭が資源”という考えがあって、“大事にしていけば…”という思いをもってやっている」

 普段から「馬優先」を信念とする、小島調教師らしい“高齢馬の3頭出し”だ。もっともトレーナーは「まだ馬は若いですよ」とベテラン扱いを否定する。「まだまだ良くなる」と言い続けてきたのがロードクエストであり、脚元の不安のため細心の注意を払いつつ大事に使ってきたのがアストラエンブレムアウトライアーズなのだ。

アストラエンブレムは去勢してからマイルの距離では安定してきたし、以前よりカイ食いも良くなってきた。ロードクエストは乳酸値の数字を分析しても距離はもっとこなせるのでは。調教でも以前のように(ハミを)かむ面がなくなってきたからね。アウトライアーズもブリンカーを着けるようになってからは、真っすぐ走れるようになっている」

 無駄に年だけ取ってきた当方とは対照的に、それぞれに長い時間を消費してきたからこその馬自身の成長、人間の気づきがあるようだ。

 3頭合計20歳。かといって、人間界のように特別なサービスがあるわけではないが…。それでも3頭ともに長く現役を続けてきたことによるプラスアルファが結果に結びついてもおかしくない。

 3頭の着順合計は果たして!? 関屋記念1着+小倉記念1着同着でのトータル「3」は望みすぎだろうが、年齢と同じ「20」、またはそれ以上ってオチがつくことはないと思っている。

(美浦の両刀野郎・山口心平)

東京スポーツ

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