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【関屋記念予想】 波乱傾向のマイル戦を紐解く3つのキーワード! “気象予想”から浮上してきた激走馬の条件とは?/JRAレース展望

  • 2020年08月14日(金) 18時28分
 私は気象予報士という職業を生かし、季節馬激走予想を行っています。まずレース当日の気温を12度未満の「寒」、12度以上18度未満の「涼」、18度以上25度未満の「暖」、25度以上30度未満の「暑」、30度以上を「酷暑」とした5段階区分けし、配当妙味のある季節馬を特定。

 さらにJRAの馬場発表をもとに馬場状態を解析、分類します。それらの独自情報を活用し、それぞれの気候・馬場に合った穴馬を抽出。ここでは、過去10年の気候成績から激走馬の傾向を分析。当日気候レベルを想定し、激走が期待できる馬を抽出しました。

【暑さと長い直線への適応力がポイント】

 サマーマイルシリーズ第3戦となる関屋記念。昨年、一昨年は1番人気が人気に応えて勝利しましたが、過去10年を見ると3連単10万超の配当が3度あります。また今週は厳しい暑さに加えて、南西の強風も予報されています。ここでは過去10年の気候成績と脚質分析を中心に、風の傾向も加味して激走馬を抽出していきます。

 過去10年の気候を振り返ってみると、「暑」が7回、「酷暑」が3回。過去10年の人気別成績では、1番人気は3勝を含む5連対。近2年は1着が1番人気、2-3着が3-6番人気の組み合わせという結果になっています。

 激走馬は10年間で9頭出現しており、17年は7番人気のマルターズアポジーが1着になり、3連単131,710円の高配当を演出しています。

 今年の注目ポイントは4点。まずは、激走馬9頭中6頭が、「『暖』-『酷暑』で3勝以上を挙げている」点です。10年に6番人気で勝ったレッツゴーキリシマは「暖」-「酷暑」で4勝を挙げていましたし、17年に7番人気で制したマルターズアポジーは「暖」-「酷暑」は3勝、昨年6人気で2着したミエノサクシードも「暖」-「酷暑」で5勝していました。

 2つ目は、激走馬9頭中8頭が「直線が長いコース+オープン以上で連対実績がある」点で、そのうち3頭が新潟外回りで結果を残しています。

 例を挙げれば、前述した10年の勝ち馬レッツゴーキリシマは前年のカシオペアSを逃げ切っており、同年10番人気で3着に突っ込んだリザーブカードはその2年前の関屋記念で2着でした。15年に6番人気で2着したマジェスティハーツは前年の新潟大賞典で2着、昨年2着のミエノサクシードもその前年のポートアイランドSで勝っています。

 3つ目のポイントは、3連単10万超の配当となった10年、15年、17年の激走馬5頭中3頭が、「逃げまたは先行で馬券内に入っている」点です。

 10年に勝利したレッツゴーキリシマの3角→4角の通過順は1→1、15年に9番人気で3着したヤングマンパワーは3→3、17年の覇者マルターズアポジーも1→1でした。

 そして、今週は現時点で南西からの強風が予報され、ゴール前の直線は向い風になる可能性あります。過去10年で向かい風になったのは13年で、4番人気で勝ったレッドスパーダは3角-4角で2→2と、先行して1着になっています。直線での向かい風は先行馬に有利に働きそうです。

 以上をふまえて、私が注目しているのは4頭です。まずアストラエンブレムですが、「暖」-「暑」で2勝を含む7連対。前走の谷川岳Sは1着で、エプソムC、新潟記念では先行して2着の実績もあります。
 
「暑」-「酷暑」で3勝を挙げているミラアイトーンも注目の1頭です。谷川岳Sでは10番人気という低評価にもかかわらず、逃げて3着を確保しました。

 トロワゼトワルは「暑」-「酷暑」で[4-0-0-2]。12番人気だったヴィクトリアマイルは、逃げて3着とコンマ1秒差の4着と、あわやのシーンを演出しています。

 そして、前走の中京記念を18番人気で制したメイケイダイハード。「暑」-「酷暑」で3勝を挙げており、JRAアニバーサリー(3勝クラス)は先行して勝っています。
(文=三宅誠)

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