9月10日、
笠松競馬場で重賞・西
日本ダービー(1900m)が行われる。2016年に創設されたレースで、デビューから現在まで一度も他地区への移籍がない馬のみが出走できる。西日本地区の各競馬場生え抜き3歳馬チャンピオンを決める位置づけで、実施場は持ち回り。園田、佐賀、金沢、高知の順に行われ、今年は
笠松競馬場での開催となった。
中心は
ミスカゴシマ(佐賀)。地元で重賞6勝を挙げる牝馬で、2走前は古馬相手に重賞・
吉野ヶ里記念を制覇。負かした相手は
ハッピーハッピーに
ドラゴンゲートと、佐賀を代表する馬で、斤量52kgの恩恵があったとはいえ立派な内容だった。今回は初めて
山口勲騎手とのコンビ。これまでは逃げや2番手からの競馬で強さを見せ、
吉野ヶ里記念は控えるレースをしており、新コンビのレースぶりにも注目したい。
イチライジン(兵庫)は兵庫ダービーで追い込んで3着の実績馬。前に行った馬が残る中、メンバー中、唯一の39秒台の脚で追い込んだが、実はこの時も外枠が当たってしまい、距離ロスをなくすため、位置取りを後ろにせざるをえなかった。そして、今回も大外枠。その影響がどのくらい出るかが鍵だが、今回のメンバーでは逃げ・先行馬と後方から行く馬とで馬群がバラける可能性もあり、そうなればちょうどいいポジションにハマれそう。
フジヤマブシ(金沢)は強烈な差し脚が武器の馬。北日本新聞杯もMRO金賞も4コーナーからグングン加速して直線大外から本命馬たちをゴール寸前で交わしての勝利はあまりにも鮮やかだった。笠松は小回りコースに加え、砂が軽いため逃げ・先行馬が圧倒的に有利。それだけに差し切りが決まるかどうかがこの馬にとっては最大のポイントだろう。
過去4回中2勝を挙げる高知勢からは
ガンバルン(高知)に期待。世代限定戦ではすべて逃げているスピードの持ち主。1900mは初になるが、馬場を味方につければ上位争いに加わりそう。
西
日本ダービーは9月10日笠松11R、16時25分発走予定。
(文=大恵陽子)