6月の当欄スタート週に、
須貝尚介調教師が今年の2歳馬に「相当な手応えを感じている」と書いた。その言葉通り、新馬戦V5頭を含めてすでに6頭が勝ち上がっている。GIII
札幌2歳Sは
ソダシ(牝=
父クロフネ、
母ブチコ)がコースレコードとなる1分48秒2で制し、
JRA初の白毛馬による平地重賞Vを飾った。同馬を担当するのは
ゴールドシップでおなじみの今浪厩務員だ。
「シップの子供が2、4、5着やろ。2着馬は早めに外から動いて長くいい脚を使っていたな。シップの子供はみんな頑張ってほしいね」と今浪厩務員。自身が手掛けた馬の産駒が5頭も出走して好走しただけに、今回の勝利は格別だったようだ。
同馬は11日に栗東トレセンへ帰厩。次走は未定だが「前走にしても最終追い切りをやり過ぎて少し気が入り過ぎていたけど、それで押し切るんだから相当な心肺機能の高さだと思う。あの内容ならマイルにも対応できそうだし、血統的にダートが合うのは間違いないからね」
同厩務員は芝、ダート、距離を問わない
ソダシに
ゴールドシップ級の底知れない可能性を感じている。ちなみに自身が更新しているツイッターのフォロワー数もグングン伸びているようにファンからの反響も大きい。
ソダシ人気は急上昇中だ。かつては芦毛の怪物を担当した腕利きが、今度は“白毛伝説”に携わるのか…。今後の動向が気になるところだ。
7月5日の阪神芝外1600メートルで勝ち上がった
ステラヴェローチェ(牡=
父バゴ、
母オーマイベイビー)は10日に帰厩。こちらは須貝師からPOG取材の時に真っ先に名前が挙がった馬だ。外傷のアク
シデントで6月阪神開幕週デビュー予定がずれ込んだが、初戦からしっかりと結果を出した。
「途中からハナへ立つ競馬で物見をして、外へ逃げ気味でフワフワしていたね。左手前のまま走っていたけど、それでいて最後はまた伸びました。中間の計量で506キロ。馬体も大きくなって成長してくれています」と山田助手は粗削りながらも能力を感じている。次走は次開催の東京か京都が濃厚だが、こちらも奥がありそう。
新潟最終週の新馬戦(芝外1800メートル)を直線だけで突き抜けた
レベランス(牡=父
ハービンジャー、
母アンレール)、前述の
札幌2歳Sは5着の
ヴェローチェオロ(牡=父
ゴールドシップ、
母プレシャスライフ)も先々は大きなところを狙えそう。須貝番の当方は来年のダービーまで休む暇がないかもしれない。
(難波田忠雄)
東京スポーツ