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【神戸新聞杯】角居勢2頭は“超有力馬”を逆転できるか/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2020年09月23日(水) 18時10分
 今週は中京で菊花賞TRのGII第68回神戸新聞杯(日曜=27日、芝2200メートル)、中山では天皇賞・秋へのステップレース、GII第66回オールカマー(日曜=27日、芝外2200メートル)が行われる。神戸新聞杯には無敗の2冠馬コントレイルがスタンバイ。火曜(22日)は全休日にもかかわらず水曜の追い切りに備え万全の態勢を整えているが、それ以外の有力馬も権利取りに向けて虎視眈々。「トレセン秘話」では角居厩舎の2頭に注目。中京開催、ひと夏越した成長力など未確定要素の濃い今回。果たして逆転はあるのか!?

 秋競馬がスタートしてはや2週間が過ぎた。それでも、どこかでまだ夏の延長戦のように感じてしまうのは、関西圏の競馬がいつもの阪神ではなく中京で行われているからだろうか。

 そんなのんきな記者と違って、トレセンはGIに向けて着々と動きだしている。先週は秋華賞トライアルのローズSが行われ、リアアメリアが優勝した。「今年はコーナー4つの2000メートルでの開催。同じコース形態の秋華賞につながるレースになるんじゃないかな」。戦前にこう語っていたのは同レースにセウラサーリを出走(15着)させた西園調教師だ。近年はオークスからの直行馬や紫苑S組に押され気味のローズSだが、コース替わりで例年より本番への直結度が高くなる可能性があるとなれば話は別。打倒デアリングタクトの“ホンボシ”はこの組の中にいるかもしれない。

 では、中京芝2200メートルで施行される神戸新聞杯はどうか。広いコースで行われるという意味では、阪神芝2400メートルと大きな違いはない?いや、中京だからこそ、絶好の試金石になると捉えている馬がいる。角居厩舎のアイアンバローズだ。同馬は右回りが2→3→1→2→1着に対して、左回りは13→10着。明らかに右回りのほうが成績がいい。にもかかわらず左回りの中京を使ってくるのはなぜ?その理由は明快だ。

「確かに新潟、東京と左回りで結果が出ていないんですが、その理由が左回りにあるのか、輸送競馬にあるのか、正直なところまだ分かっていないんです。その点、中京は左回りで近場の競馬。走り切れない原因がどちらにあるのか、今回で分かるんじゃないでしょうか」

 こう話すのは角居厩舎のスポークスマン・小滝助手。無敗の2冠馬コントレイルとの力関係を探りつつ、弱点の究明までしようという“ぜいたく”な采配で、さすがは抜け目のないトップステーブルといったところか。

 もちろん、それを測るには状態面の裏付けがあってこそで「ひと夏を越して体が20キロくらい増えて見た目にも幅が出ましたね。オルフェーヴル産駒でフワッとしたところがあったり、もともと気難しいところのある馬ですが、そのあたりも徐々に改善してきています」。菊花賞、そして、その後のレース選択を占う意味でも、アイアンバローズ神戸新聞杯でどんな走りを見せるか目が離せない。

 また、角居厩舎はこのレースにファルコニアも出走させる。「まだ幼さは残るものの、以前より稽古は動けるようになっていますし、馬房での所作などにも成長を感じます。小倉で勝っている馬ですが、口向きに敏感なところもあるので広いコースのほうがいいかもしれません」と小滝助手。全兄トーセンカンビーナが3歳秋からグッと成績を上げている遅咲きの血統。まだ頼りなかった春の時点でスプリングSを4着、京都新聞杯を3着に好走しており、兄と同じ成長曲線を描けていれば…。角居勢2頭がどこまでコントレイルに迫れるか、ぜひ注目していただきたい。

(栗東の馼王野郎・西谷哲生)

東京スポーツ

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