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【金沢・白山大賞典】的中の近道は「誰が勝ちそうかではなく、誰が出世しそうか」

  • 2020年09月28日(月) 19時14分
 29日(火)に金沢競馬場白山大賞典(JpnIII)が開催。11月に開催されるJBCに向けて、次代のダート王を目指すメンバーが集結する。同レース2連覇中のグリムが不在となるなか、各場で実況を担当する大川充夫アナウンサーにレースの見どころや展望を聞いた。

白山大賞典は、“出世レース”である。指定交流重賞としておこなわれた22回のうち、連覇した馬が3頭あり、このレースの勝ち馬は19頭。その中に、のちにGI(JpnI)を勝った馬が5頭いるほか、GI(JpnI)2着に入った馬が4頭ある。19頭中9頭が、のちにGI級の活躍をしたことになるのだ。

 このレースを勝った翌年に天皇賞(春)を制したイングランディーレや、ここで重賞初勝利をあげたのちにGI級を6勝したスマートファルコンなど、数々の名馬がここでの勝利を最高格の舞台での活躍につなげていった。そういった目で今回の出走メンバーを見てみよう。

 目の前の白山大賞典で“誰が勝ちそうか”ではなく、出走メンバー中で“誰がこのあと出世しそうか”を想像する。その馬が白山大賞典の優勝に最も近いのだ。

 直近の出世例は16年のケイティブレイブ(のちに帝王賞などGI級3勝)だから、確率的にはそろそろここの勝ち馬からGI級活躍馬が出ておかしくない。

 過去ここを勝ち、のち“出世した”馬の中では、スマートファルコンアドマイヤスバルが重賞未勝利だったほかは、すでにJRA重賞かダートグレードを勝っていた。当然のようだが、重賞実績のある馬のほうが優勢だ。

 今回この条件を満たしているのは、ロードゴラッソマスターフェンサーの2頭。ただ、ヒストリーメイカーは2年前の18年シーズンを金沢所属で大活躍し、のちにJRAに戻って今の地位まで駆け上がった馬で、金沢ファンにとっては、金沢ゆかりの馬が“出世して戻ってきた”感がある。

 また、ロードレガリスも中央未勝利で地方(大井)に移籍してキッカケをつかみ、快進撃。“出世して”重賞の舞台へ上がってきた。この2頭のいずれかが勝つと、上に書いたのとは異なる意味での“出世物語”の舞台になるわけだが、どうだろうか。

 地方所属馬はここまで未勝利だが、交流としておこなわれた過去22回の2着・3着馬44頭を見ると、16頭が地方所属馬である。最近の10回に限っても、20頭中5頭、地方所属馬がいる。2・3着ともに地方馬という例が3回あり、22回中、地方馬が馬券にからんだのは13回。約6割。

 が、そこに名前を残すのは、古くはミツアキサイレンスや最近ではカツゲキキトキトといった、地方重賞を勝ちまくった馬たちがほとんどで、地方所属馬について言えば、重賞を複数勝っていることが、馬券圏内に食い込む絶対条件だろう」

文=(株)耳目社アナウンサー・大川充夫

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