15日(木)、
門別競馬場で牝馬2歳重賞
エーデルワイス賞(JpnIII)が開催。地元勢が3連勝中と
JRA勢が苦戦傾向にある交流重賞で、現地陣営もより一層気合の入る一戦。浅野靖典が過去傾向の解説とともに、注目馬を読み解く。
「昨年の
エーデルワイス賞は、前走の
リリーカップで7着に敗れていた
コーラルツッキーが、好位から流れに乗って差し切り勝ち。先行した
アザワクが2着に粘り、後方から差を詰めた
ミナトノヨーコが3着。ホッカイドウ競馬所属馬が3着までを独占し、3連複が38,690円、3連単は255,490円。単勝7→2→11番人気の順番で、
JRAの
ニシノミンクス(4番人気)は猛烈な脚で差を詰めたが、3着にハナ差届かずの4着だった。
過去10年における
JRA所属馬の成績は、5勝、2着1回。連対馬6頭のうち5頭が単勝1番人気で、唯一の例外は10年前の
リアライズノユメが7番人気で優勝しただけとなっている。
私は昨年の
エーデルワイス賞を現地で取材。レースが終わったあと、ホッカイドウ競馬所属の某騎手に、なぜこのレースは地元所属馬が強いのかと聞いてみた。すると、「
JRAの馬は、初めてのナイターというところが大きいんでしょうね。あと、門別の砂は
JRAのものと違って、粒が大きくて粘り気があることが影響しているように思います」とのことだった。
さて、今年の
JRA所属馬はどうなのか。まず、過去10年で2着以内に入った
JRA所属馬は、すべて前走が1着だった。今年の出走馬で前走が1着だったのは
ラストリージョだけ。新潟のデビュー戦を8番人気で制し、札幌の
すずらん賞を10番人気で勝利。ここで単勝1番人気になるかは微妙だが、ビッグレッドファームで鍛えられた点を含めて無視しにくいタイプといえる。
対するホッカイドウ競馬所属馬で気になるのは、
リリーカップとの関連性。過去10年のうち2011年を除く9年で、
リリーカップに出走していた馬が2着以内に入っている。今年の出走馬で該当するのは、
ブルーカルセドニー、
レディブラウン、
ソロユニットの3頭だけだ。このなかで注目できるのは、やはり
リリーカップを優勝した
ソロユニットだろう。昨年の2着馬
アザワクの半妹で、姉と同じ
角川秀樹厩舎に所属。デビュー戦は2着だったが、その後は4戦連続で圧勝している。
そのほかで注目できるのは「ダート種牡馬」の活躍ぶり。昨年は
シニスターミニスター産駒が勝ち、2着が
カレンブラックヒル産駒。どちらも力強いスピードを伝える種牡馬だ。さらにその前は
サウスヴィグラス産駒が4年連続で連対。しかも2015年と2017年はワンツーを決めている。今年はマーサアイディア1頭だけだが、そのほかの“ダートっぽい種牡馬”の産駒にも注目だ。
もうひとつ、最近の
エーデルワイス賞は外枠が優勢。2014年以降、ゼッケン番号が2ケタの馬が1頭以上、2着以内に入っているのだ。前出の
ソロユニットは11番だが、それ以外の外枠の馬にも注意しておくことをおすすめしたい」
(文=浅野靖典)
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