優勝馬には
エリザベス女王杯への優先出走権が与えられるレースで、昨年はこのレース2番人気3着
ラッキーライラックが本番で巻き返し、一昨年は2着
リスグラシューが
エリザベス女王杯を制している。17年優勝馬
クロコスミアは
エリザベス女王杯2着、16年
クイーンズリングはこのレースを制した勢いそのままに戴冠を果たしている。
その一方で、1〜3番人気馬は2勝2着5回3着7回。1番人気馬は1勝2着3回3着2回とやや苦戦傾向だ。また、過去10年間の優勝馬をローテーションで見てみると、最も多くの勝ち馬を出しているのは
クイーンS組で3頭。勝ち馬に限れば、すべての馬が夏(6月の
米子Sを含む)、ないし秋に1度以上競馬を使われている馬だった。
今年は、登録段階から出走予定馬が少なく8頭立てとなったが、なかなかのメンバーとなった。
単騎逃げが見込める◎
トロワゼトワル。逃げ馬の宿命で思わぬ惨敗と背中合わせの馬だが、前走の
京成杯AHはハナにこだわらない競馬でしっかりと前を捕まえたあたりに精神的な成長のあとがうかがえる。
京成杯AHを2連覇のスピード馬で、春の
ヴィクトリアマイルでも
アーモンドアイらを相手に直線で見せ場をつくり、今回のメンバーでは最先着を果たしている。今回、初めて経験する距離がポイントになりそうだが、母は芝1800m戦で2勝。ゆったり行ける分、粘りも増すのではないか。
○
ラヴズオンリーユーは不敗の
オークス馬。大きく崩れたのは高速決着となった
ヴィクトリアマイルくらいで、今春も競馬を使えなかったドバイ遠征帰り初戦の
鳴尾記念も牡馬に交じってハナ差2着と気を吐いている。昨年は蹄不安で
オークス以来の出走となって3着に敗れた
エリザベス女王杯の雪辱を期すためにもめどを立てておきたい1戦だ。
▲
ダノンファンタジーは、3歳春までの天才少女ぶりがすっかりと影をひそめてしまっているが、
桜花賞と
秋華賞で1番人気に支持されたほどの実力馬。3歳時には休み明けの
ローズSをレコードで制しているように、久々を苦にするタイプではないし、春の
ヴィクトリアマイルも
アーモンドアイには離されたものの2着
サウンドキアラとはコンマ2秒差。逃げた
トロワゼトワルに半馬身及ばなかったのは不満だが、1ハロンの距離延長を味方に逆転を狙う。
穴なら△
シャドウディーヴァか。東京競馬場では
フローラS、
東京新聞杯のともに2着がある。春シーズンは2桁着順が3回続いたものの
クイーンSでは復調の兆しが見えた。ベストの舞台で逆転を狙う。