まだ歴史は浅いものの、過去の連対馬の中には
アユサンや
レッツゴードンキ、
メジャーエンブレムなどのちのマイルGI勝ち馬がいるほか、
リスグラシューや
ラッキーライラックも勝ち馬に名を連ねる出世レース。キャリアの浅い2歳牝馬にとっては過酷ともいえる東京競馬場芝1600mコースだけに、瞬発力はもちろん、血統的なスタミナや底力も要求されるレースだ。
キングカメハメハ産駒◎
ククナの前走は、3着だったデビュー戦から12キロ増。前半はまだ子供っぽさが残るようなレースだったが超が付くようなスローペースを後方から追走し、最後は性能の違いを見せつけるかのように逃げ、先行馬たちをねじ伏せた。
母クルミナルは
桜花賞2着、
オークス3着の活躍牝馬。脚部不安を発症し、わずか5戦の競走キャリアだったが、類まれなる競走能力を示した馬だった。その2番仔だ。祖
母クルソラはアルゼンチンのG1勝ち馬で、おじにはダートで活躍した
ピオネロの名前も。前半から
ハイラップを踏むようなレースになったときにどうなるのかは想像の域を出ないが、奥のある血統ゆえに不安よりも楽しみの方が大きい。
○
ソダシの前走はケチが付けられるものではない。前半から厳しいラップを積極的に追いかけ、早めに先頭に立ったために最後1ハロンはさすがに脚が上がってしまったが、それでも勝ちタイムの1分48秒2はレコードタイムとなった。母の半姉にダート
グレードで活躍した
ユキチャンがいて、母も
JRA4勝馬。
父クロフネも、母の
父キングカメハメハも
NHKマイルCの優勝馬で、ともに種牡馬としても東京マイルのGI優勝馬を出している。
ソダシにも、マイル適性はありそうだ。
モーリス産駒の▲
ストゥーティも小柄ながらも高い能力がありそうだ。母は
フェアリーS3着、
チューリップ賞3着のち
福島牝馬S2着の
リラヴァティで、母の半妹には
桜花賞2着、
オークス勝ち馬の
シンハライトがいる血統。
シンハライトも小柄な馬だった。新潟競馬場のデビュー戦は好スタートから福永騎手が手綱を抑えたまま先行し、最後の直線で早めに先頭に立って押し切った。ゴール前で1番人気に強襲されて冷や汗をかくような勝利だったとはいえ、負かした馬は2戦目をレコード勝ちして早くもクラシック候補の声がかかるほど。勝ったことを評価したい。
500キロを超える雄大な馬格を持つ△
クールキャットも将来性がありそうな1頭だ。デビュー戦は馬ごみの中で頭をあげるようなシーンもあったが、すぐに落ち着きを取り戻して、最後は大きなス
トライドでゴールを駆け抜けた。まだラチを頼るようなところがあり、本当の意味で身が入ってくるのは、もう少し先になりそうだが、スケールの大きさを感じさせる。前走後、軽い脚部不安を発症して予定していたレースを使えなかったアク
シデントはあったものの、放牧先でもしっかりと乗り込まれ、帰厩後も順調のようだ。将来性を占う意味でも見逃せない。
東京マイルコースでデビュー戦を勝った△
ウインアグライアは2戦目でしっかりと体重を増やして2連勝。距離とコースを経験しているのはアドバンテージになりそうだ。デビュー戦から大人びたレースをした△
シャドウファックスや、小柄ながらスケールの大きな走りをみせた△
テンハッピーローズなどしっかりとレース内容を見ておきたい馬は多い。