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【京都2歳S】マカオンドール今野厩舎悲願のJRA重賞初制覇は春のクラシック戴冠へと続く道/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2020年11月25日(水) 18時00分
 重賞昇格が2014年のため、表記上は今年で第7回となる京都2歳S(28日=阪神芝内2000メートル)だが、その歴史は結構古い。「京都3歳S」として第1回が施行されたのは1959年。実に半世紀以上も続く伝統のあるレースだ。

 過去には後の3冠馬ナリタブライアン(93年)、菊花賞を制したエピファネイア(12年)などの名馬を出しているが、残念ながらGIII格上げ以降、クラシックホースは誕生していない。阪神での開催となる今年は、流れを変える絶好のチャンスとなろうか。

 そんなレースで初の重賞タイトル奪取を虎視眈々と狙っているのが、9月の中京芝2000メートル未勝利戦を2歳コースレコードで制したマカオンドールだ。

 新馬戦はいい伸びを見せたものの出遅れが響いて4着。続く未勝利戦は重馬場の影響もあったのか6着止まり。力を出せない競馬が続いた時期を「まだ全体のバランスが悪く、若さが残る状態でしたからね」と管理する今野調教師は振り返る。

 ところが、ひと夏を越して「バランスが良くなり、背中を上手に使えるようになった」とトレーナーも驚く変貌を遂げる。そんな中で迎えたのが前出の未勝利戦。中団を追走したマカオンドールは直線でしぶとく伸びて、内で粘る断然の1番人気馬を見事に競り落とした。

「持ち前のコントロール性の高さを生かして、スムーズに、そして長く脚を使ってくれました」(今野調教師)

 確かに折り合いがしっかりとつき、外への持ち出し方も実にスムーズ。鞍上のゴーサインにも鋭く反応した。距離が2ハロン延びたにもかかわらず、余裕すら感じさせたレース運びは、コントロール=操縦性の高さがなせる業だろう。

 昇級戦の紫菊賞は3着に敗れたものの、「重馬場の影響が大きかったですね。跳びがきれいな馬なので(馬場が)緩いとどうしても影響が出てしまう」と割り切っており、初重賞に向けて「筋肉量も増えてきているし、阪神の内回り2000メートルも合うと思う。距離はもう少し延びてもいいくらいかな」と展望を語ってくれた。距離適性2000メートルオーバー=来春のクラシック路線にピタリと照準が当てられていることを意味する。

「成長の余地は、まだまだありますよ。まずは今回のメンバー相手に力試しというところですね」

 厩舎悲願のJRA重賞制覇は、その先のクラシック戴冠へとつながる道でもある。今野厩舎とマカオンドールの挑戦にぜひ注目してほしい。

(鈴木邦宏)

東京スポーツ

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