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【ジャパンC予想】 亀谷敬正が3頭の3冠馬を血統から分析! 狙えるのはアーモンドアイ? コントレイル? それともデアリングタクト?/JRAレース展望

  • 2020年11月27日(金) 19時40分
 今年のジャパンCに3冠馬3頭が出てきてくれたことは大変楽しみであり、競馬ファンとしてホースマンたちに改めて敬意を払いたい。しかし、先週までの東京芝コースで馬場状態に恵まれた馬の血統。人気に応えられず失速した馬の血統を見ると、必ずしも下馬評の3強が1-3着を独占。いや、1、2着を独占できるとも限らない舞台設定である。

 今シーズンの東京芝コースは、米国指向のスピード血統とは相反するタフな欧州血統を持つ血統馬が走っている。アーモンドアイがレコードを出した2年前の馬場よりも、1秒以上は勝ち時計が遅くなることが想定される。1秒といえば、5馬身以上の差。競技の性質が2年前とは大きく変わる。

 コントレイルの父はディープインパクト。過去10年の日本ダービーで6頭の勝ち馬を出した。興味深いのは、ディープ産駒でダービーを勝った6頭の母系には欧州の名血トニービンサドラーズウェルズを持つ馬がいないこと。春の府中は、スピードを発揮が要求される高速馬場。3歳限定の2400m戦で、「直線のスピードの速さ」が強く求められることが影響している。

 スピードと相反するスタミナ、馬力を強化する欧州の重い血は薄いほうが有利なのだ。コントレイルも母系にファピアノ、インリアリティと米国由来のスピード勝負に強い血を持つ。相反する欧州の血統は極めて薄い。

 ただしスピード強化血統は、欧州のスタミナ要素が問われる馬場、レースは不利。じつは、コントレイルの前走の菊花賞。ボクの本命はアリストテレス(クビ差2着)だった。同馬の母系にはロベルト、サドラーズウェルズ。今年の菊花賞は、馬場状態がタフで欧州的馬力を持つアリストテレスに極めて有利。

 欧州要素が薄いコントレイルには不利な馬場だったため、アリストテレスが勝てる可能性も十分にあると予想した。さらにコントレイルは、中3週のローテーションも厳しい。スピードタイプのディープ産駒が中長距離を走るには、レース間隔を空けたほうがパフォーマンスを発揮できる馬が多いためだ。

 しかし、コントレイルは厳しい状況を跳ね除けて優勝。今回のジャパンCコントレイルには不利な欧州要素が強く問われるとはいえ、菊花賞ほど欧州の要素も問われない。さらに、ローテーションも余裕が出る。差しに回れば、今の馬場で発揮できる最高レベルのスピードは出せるだろう。菊花賞よりもパフォーマンスを上げる可能性は高い。

 アーモンドアイの父はロードカナロア高松宮記念スプリンターズSに加え、世界のスプリント戦では最高レベルの香港スプリントも連覇した。世界レベルのスピード種牡馬。さらに、東京芝のマイルGI安田記念も高速上がりで優勝。母父サンデーサイレンスは、日本の主流コース東京芝のGI勝ち馬を多数出している。母系もアメリカ牝系。スピード要素にあふれた血統だ。

 2年前のジャパンCはレコードが出る高速馬場。さらに、スピードを持続しやすい53キロの斤量。このことは、2年前のレース前予想にも書き○◎で馬連を的中した。しかし、今年の東京芝はタフな馬場。斤量も2キロ増。2年前ほど有利な材料は揃っていない。(2年前は凄すぎたので、そこまで走らなくても通用することも否定はしないが)

 デアリングタクトの父はエピファネイア。重い不良馬場で行われた菊花賞の勝ち馬。タフな馬場で行われたジャパンCを優勝。母系にサドラーズウェルズを持つ。

 前走の秋華賞菊花賞同様、京都の芝。欧州の名血を持つ馬が走りやすい馬場。欧州の種牡馬サドラーズウェルズ、および同配合の弟の血を持つ馬が上位を独占した。

 そして、今回も欧州種牡馬が走りやすい馬場。種牡馬の適性はコントレイルアーモンドアイよりも上。ただし、前走も馬場も枠も不利ではなかった。前走からパフォーマンスを上げないとジャパンCでは通用しない可能性は高い。

 底は見せていないので、前走よりもパフォーマンスは上昇してくるだろうが、その上昇幅に託すほどの期待値が見込めるか(オッズが割に合うか?)が焦点となる。
(文=亀谷敬正)

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