昨年、創設39年目にしてついに外国馬が出走しなくなってしまった
ジャパンC。その理由は日本の馬場が速すぎるからともいわれているのですが、確かにそれは間違いではないと思います。過去の
ジャパンCと比べて、とくにここ15年ほどは極端に上がりの速いレースになっているからです。
創設期の
ジャパンCは勝ち馬の上がり3ハロン平均が35秒4、1998年-2005年の過渡期も平均は35秒4なのですが、不良馬場施行で2分28秒以上を要した2003年を除くと35秒1。そして、2006年以降は明らかにそれまでとは違う平均34秒3。
外国馬が勝てる
ジャパンCは、例外はありますが、今も昔も“上がり3ハロン34秒8”が限界。勝ち馬が33秒台で上がってくるような流れになると、手も足も出なくなっています。
近年は極端に上がりの速いレースとなっている
ジャパンCですが、傾向の変わってきた2006年以降の勝ち馬のレース前1-3着時の上がり3ハロン平均を調べてみると、一昨年の勝ち馬
アーモンドアイがマークした33秒6を筆頭に2009年
ウオッカの33秒8、2006年
ディープインパクトの33秒9など、そのほとんどが上がりの速いレースを得意とした馬であったことが確認できます。
そこで、今年も
ジャパンCに出走を予定している馬の“1-3着時の上がり3ハロン平均”を算出してみましょう。この数値が速ければ速いほど良いというわけではないのですが、この数値を起点として考えるのが 現代
ジャパンC予想の正攻法であると考えられるからです。
すると、意外な事実が浮上してきました。
アーモンドアイはさすがの33秒6を記録しているのですが、驚いたことに
コントレイルはかなり微妙な34秒6、
デアリングタクトに至っては絶望的ともいえる34秒9という数値が出たのです。
しかし今年の場合はちょっと特殊で、この時点で2頭を軽視とするのは早計というものでしょう。
コントレイルと
デアリングタクトは歴史に名を成す無敗の3冠馬。つまりは1度も負けたことのない馬であり、この数値が「上がりを要すレースでも負けていない」という証拠にはなっても、「上がりの速いレースが苦手」という証拠にはならないからです。
個人的には平均34秒4の
サートゥルナーリア、それ以上に34秒2の
ラヴズオンリーユーの出走回避が残念でならないところですが、
ウマい馬券では、ここからさらに踏み込んで
ジャパンCを解析していきたいと思います。印ではなく『着眼点の提案』と『面倒な集計の代行』を職責と掲げる、岡村信将の最終結論にぜひご注目ください。
(文=岡村信将)
『
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ジャパンCを動画、血統、AIで徹底分析。“3強”と目される3頭の3冠馬のうち、勝利に最も近いのはどの馬なのか。以下よりご覧いただき、ぜひとも皆様の予想にお役立てください。