5日に行われる
ステイヤーズS(3歳上・GII)の舞台となる中山芝3600m。このコースについて解説していく。
JRA平地で最長距離となるレース。
中山競馬の1周距離は内回りが1667.1m、外回りが1839.7m。その特徴は全体の高低差で、5.3mは日本最大となる。また四大場でありながら、ゴール前直線が310mしかない点はしっかり頭に入れておきたい。
芝3600mはスタンド前直線からスタートし、いきなり急坂を迎える。初角となる1コーナーまでは338m。そこから内回りコースを2周する。高低差5.3mのコースを2周するわけだから苛烈を極める舞台設定だ。過去5年の馬券圏内延べ15頭のうち、上がり35秒0を切っていたのは17年の
アルバートのみ(34.9秒)で、残り14頭は35秒台以下という点からも、この舞台のタフさが窺える。
ステイヤーズSは5回中山の開幕初日。5回中山は、全9日ともAコースを使用する。4回開催は前5日はBコース、後4日はCコースを使用していたため、夏場から温存されてきたAコースが開放される形だ。また4回開催は野芝のみで行われたが、5回開催は野芝に洋芝をオーバーシードした状態で施行される。4回開催は時計の出やすい野芝のみでの施行だった割には、時計を要していた。Aコース替わり、「野芝および洋芝とも順調に生育しており、全体的に良好な状態」(
JRAホームページ)という芝の状態面が、時計にどのような影響を与えるか、しっかり注意を払いたい。