12月16日(水)にダートの2歳チャンピオンを決する、
全日本2歳優駿が
川崎競馬場で行われる。2017年からは「JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY」の対象となっており、2018年には国際競走にも指定されている。
2019年は川崎所属の
ヴァケーションが勝利し、2013年に道営所属
ハッピースプリントが勝利して以来6年ぶりの地方所属馬のVとなった。
今年の出走メンバーをみていこう。
まずは
兵庫ジュニアグランプリを制した
デュアリスト。デビュー戦を人気に応えて勝利すると、
ヤマボウシ賞では2歳レコードで堂々のV。
兵庫ジュニアグランプリでも持ち前のスピードを活かしてハナに立つとそのまま逃げ切り、無傷の3連勝で初のタイトルを獲得。勢い十分でダート界の2歳頂上決戦の舞台へ挑む。
タイセイアゲインは新馬戦で2着馬を1秒以上突き放して圧勝。続く
プラタナス賞では直線半ばで抜け出し先頭に立つと、後方から脚を伸ばしてきた2着馬を振り切って勝利した。
JBC2歳優駿では1番人気の支持を集めたものの見せ場なく13着に敗れたが、今回はナイターも2度目だし実績のある左回りに戻って巻き返しも。
新馬戦では1番人気に推されるもスタートで出遅れて後方からの競馬になってしまい、その後の3戦は2着続きで未勝利を脱するのに5戦を要した
バクシンだが、その後挑んだオキザリス賞では中団からレースを進めると直線で末脚を伸ばし人気に応えて連勝した。力を付けてきている印象で重賞の舞台でも好勝負可能だ。
ルーチェドーロはコースレコードで新馬戦を勝利すると、
函館2歳Sではクビ差の2着となった。初めて
地方競馬への出走となった
JBC2歳優駿では10着に敗れ、
兵庫ジュニアグランプリでも馬券圏内には届かなかったが、新馬戦の走りから素質は高く見限るのは早計。
これまでは
JRA勢から4頭を挙げたが、過去5年をみても
JRA勢が1〜3着を独占したのは2018年だけで地方所属馬にもチャンスはある。
地方馬の代表格は記念すべき第1回
JBC2歳優駿を6番人気で制した
ラッキードリーム。中団からレースを進め直線では前にいた馬たちを抜き去ると、迫りくる
トランセンデンスの猛追を振り切って勝利を果たした。
栄冠賞を除くとダートでは無敗で、
JRA勢相手に勝った実績から期待十分。
南関東所属の
アランバローズはデビューから4連勝中で重賞も2連勝中。今回は全国から有力馬が集い相手は強化されるも、まだ底を見せていないだけに軽視はできない。前走の
ハイセイコー記念で番手からの競馬ができたことも大きな収穫だ。
(文=「勝馬」記者・豊岡加奈子)