「
ターコイズS・G3」(19日、中山)
厳しい寒風を追いやり、ようやく陣営に笑顔が戻った。
スマイルカナが2度目の重賞Vを飾った。
スタートは決まったが、すぐに外から
トロワゼトワルがハナを主張。
クリスティもこれに続いて来たため、無理せず離れた3番手につける。楽な手応えで直線を向くと、先行馬2頭を難なくかわして先頭へ。最後は
アンドラステの強襲に遭ったが、鼻差で封じ込んだ。
思わず柴田大の声が弾んだ。「いやあ、ホントにすごくうれしいですねぇ」と心の底から喜びを表現した。1月の
フェアリーSを制した後は、オープン勝ちがあっても、重賞では結果を出せない日々が続いた。前々走の富士Sでは強引に競り込まれて惨敗を喫し、検量室に戻ると思わず、床にタオルをたたきつけて悔しがったこともあった。
そんなモヤモヤも全て吹き払った。重賞初Vと同じ舞台で、再び希望の火がともった。主戦は「折り合いもついて満点の競馬です。長く使われているのに使われるたびにパワーアップしています。偉い馬。頭が下がりますね」と、たくましさを増したパートナーをたたえた。
高橋祥師も「最後に勝てて良かったね」とほほ笑んだ。賞金もしっかりと加算。「マイル路線になるのかな。ここまで来ればG1も」。早くも来春の大舞台へと夢をはせた。
提供:デイリースポーツ