「
京都金杯・G3」(5日、中京)
21年の
中央競馬が開幕した。
京都金杯は12番人気の伏兵
ケイデンスコールが快勝。重賞2勝目を挙げた。2着には2番人気の
ピースワンパラディ、3着には14番人気の
エントシャイデンが入り、3連単は122万円を超える波乱となった。
大波乱の立役者となったのは、12番人気の
ケイデンスコールだった。スタートを決めて、好位のラチ沿いをロスなく追走。道中は脚を温存し、直線でスペースがあくと、手応え通りの反応を見せて、鮮やかに突き抜け、迫る
ピースワンパラディを3/4馬身差しのいだ。
ゴールの瞬間、高々と右手を上げた岩田康は「最高です。狙っていたレースでしたから。枠順も良かったですが、馬が応えてくれた。一発勝負のレースが、どんぴしゃに当たったし、最後まで頑張ってくれました」としてやったりの表情だった。
18年新潟2歳S以来2年4カ月ぶりの復活Vで重賞2勝目。安田隆師は「びっくりしました。直線で白い帽子が抜け出した時は目を疑いましたよ。左回りが良かったのでしょうか」と歓喜よりも驚きが上回ったようだった。京都が改修工事中のため、今年は中京開催。新潟2歳Sといい、14番人気で2着した19年NHKマイルCといい、良績は左回りに集中している。「京都だったら勝っていなかったでしょうね」とコース変更を勝因の一つに挙げた。
岩田康&安田隆師と言えば、
ケイデンスコールの父
ロードカナロアで国内外のG1を6勝するなど活躍した。指揮官は「似ているのは毛色(鹿毛)くらいですけどね。ただ、馬が大きくなっていますし、奥手なのかもしれません。今回がいいきっかけになれば」とさらなる進化を期待する。
次走は未定だが、賞金を大きく加算したことで、レースを選択しやすくなった。先に見据えるのは
安田記念(6月6日・東京)。さらなる高みを目指す。
提供:デイリースポーツ