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【阪急杯】加速し続けるレシステンシア本格化「1400メートルなら止まるイメージが湧かない」/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年02月25日(木) 18時00分
 調教時計だけが全てでないことは百も承知ですが、それでも彼女が坂路を上がってくると、毎回息を飲んでしまいます。モニターに名前が出なくても、すぐに分かってしまう唯一無二の迫力──。まだほんのりと薄暗い栗東の調教時間、チップを蹴散らしながら駆け抜けるレシステンシアの姿は、神々しささえ感じるといつも思うのです。

「普通なら止まるくらいのスピードで行っても、ラストまで加速し続ける。それがレシステンシアの持つ能力の高さを現していると思うよ」とは、松下厩舎の河北助手。エリモダンディーシルクジャスティスメルシーステージの手綱を取った“河北通(かわきた・とおる)”元騎手です。

 今は厩舎の攻め専として、毎日のように松下厩舎の馬の調教をバリバリとつけているからこそ、乗っているときの感覚や微妙な馬の変化を分かりやすく教えてくださいます。そんな河北助手によると、レシステンシアにはある変化があったそう。

「前走で10キロほど体重が増えていたことからもわかると思うんですけど、明け4歳を迎えて体がひと回り大きくなり、より本格化してきた感じなんですよね。以前からめちゃくちゃ動いていた馬ですが、乗っていても明らかに今の方がパワーアップしているのが分かる。同じ時計でも力強さが全然違う感じ」なのだとか。

 前走のマイルCSは直線で失速し8着に終わってしまいましたが、それについては「マイルだったのであまり飛ばし過ぎずに行ったと思うんですけど、結果的に後続にあまり脚を使わせないため逃げのような形になっちゃいましたからね」と分析します。

 確かに、前走のレシステンシアは“普通の逃げ馬のラップ”で逃げていました。やはり彼女に関しては、自身でものすごいハイラップを刻みながら、ついてくる後続に無理をさせる形の方がいいってことでしょうか。

「普通の馬なら止まるくらいのラップで行っても、レシステンシアは止まらないからね。追い切り見たら分かるけど、テンから驚くくらいのペースでぶっ飛ばしたって、ラストにさらに加速する。それがこの馬の持ち味で、強さ。1400メートルなら止まるイメージが湧かないよ」(河北助手)

 距離は違いますが、昔で言うならサイレンススズカみたいな感じかな?今回は距離が距離だけにスピード自慢の強豪牡馬が相手になりそうだけど、それに立ち向かう彼女の“潔すぎる逃げ”が見られれば、買っている馬券に関係なく彼女を応援したくなるはず。「スタートしました!」の瞬間から、彼女がどんな豪脚を繰り出してくれるのかに注目です。

(栗東の転トレ記者・赤城真理子)

東京スポーツ

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