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幕張Sで大変貌2着のエイムアンドエンド 本気で仕事に取り組まない性格を“治した”昨年12月の疝痛騒動/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年03月05日(金) 18時26分
 火曜の美浦南スタンド4階。こうつぶやいたのは、弥生賞に厩舎期待の良血馬ホウオウサンデーを送り出す奥村武調教師。脚元の関係で現状では坂路オンリーの調教を余儀なくされているだけに“大器晩成”を地で行く競走生活を歩みそうではあるが、今回の話の主役は実はこの馬ではない。先週の土曜中山メイン・幕張S(古馬3勝クラス)で2着したエイムアンドエンドである。

 昨春からのコロナ禍で突っ込んだ取材は自粛している当方だが、そのことでヤキモキしているのは一口ファンも同じ。各クラブの営業マンはいまだトレセンへ入ることができず、主に調教師との電話でのやりとりでコメントを入手している。それゆえ従来のリポートと比べれば、簡略化されたものになりがちであり、愛馬の詳しい近況はなかなかキャッチできない。

 馬の状態やレースでの走りに大きな変化がなければさほど問題はないが、例えばこのエイムアンドエンドの大変貌ぶり(共同通信杯3着の実績馬が長らく低迷していたが、2年超ぶりに前々走でVを決め、返す刀の前走で8番人気ながら好時計走破の2着)は出資者だけでなく、熱烈な馬券ファンも興味の的だろう。△すら打てなかった当方はざんげの気持ちでいっぱい。反省がてら改めて師を直撃してみると…。

「昨年12月に牧場で疝痛に見舞われたんです。きっと死ぬほどつらかったと思うんですが、スタッフらの懸命な処置で何とか事なきを得たんですよね。それからです。人に対しての振る舞いが変わったのは」

 これまで本気で仕事に取り組まない性格が出世を妨げていたが、人なしでは生きられないことを知って頑張る気持ちが生まれたよう。馬は人と同じ心を持つ動物。“成長”は決してフィジカル面だけに訪れるものではないのだ。

「秋には重賞戦線で活躍できればいいですね」と結んだ師だが、まずはオープン入りするのが至上命令だ。次走予定の2回東京開催でも人気はあまりないはず。フロック視されている今のうちに大枚ゲットとする算段である。

(美浦の散財野郎・虎石晃)

東京スポーツ

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