カレンモエはデビュー前どころか、その配合の構想が世の中に公表されたときから多くのファンの方々の胸をときめかせてきました。もちろん、私も胸躍ったうちのひとりです。
父は
ロードカナロア、母は
カレンチャン。
カレンチャンがひとつお姉さんで活躍も彼女のほうが早かった。
ロードカナロアは
カレンチャンの隣の馬房でじっくりと力をため、2012年の秋に覚醒。その活躍は国内にとどまらず、
香港スプリントを連覇し国境を越え、その名を轟かせました。
そんな同僚の二頭の結晶である
カレンモエ。待ちきれずに入厩したときに厩舎に駆けつけてその可愛らしい姿を確認したのを昨日のことのように覚えています。
ただ、当時はまだ体質があまり強くなく、競走馬として結果を出せるようになるには少し時間がかかりそうな雰囲気ではありました。
あれから丸二年。じっくりと焦らずに育てられたモエちゃんは3勝クラスを勝ち上がり、初重賞チャレンジの
京阪杯では2着をおさめることができました。「まだ硬さが残る」(安田隆師)ということで
シルクロードSを回避しましたが、その甲斐もあってここにきて「グンと良くなってきた」(安田隆師)とのことです。
「暖かくなってきたこともいいようで調子は上向きです。(前走で)重賞でもメドがたちました」(安田隆師)
オーシャンSの舞台である中山芝1200mといえば、父も母も
スプリンターズSで優勝した舞台ですよね。特に2012年は優勝が
ロードカナロア、2着が
カレンチャンとワンツーを決めています。愛娘もその流れを継いで欲しい、と思うのは私だけではないはずです。
(取材・文:花岡貴子)