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【名古屋大賞典回顧】役者が違ったクリンチャー(斎藤修)

  • 2021年03月12日(金) 18時00分
 前走佐賀記念でも圧巻のレースを見せていたクリンチャーだったが、あらためて能力の違いを見せつけた。2着との着差は3馬身だったが、ロードブレス(57kg・3着)以外の牡馬・セン馬とは4kgの別定重量差があったということでは、着差以上の楽勝だったと言える。

 2コーナーポケットからのスタートで、1番枠のジンギが行く気を見せたが、これを制して一旦ハナをとったのが地元のポルタディソーニ。しかし大外のバンクオブクラウズがじわじわと位置取りを上げ、最初の3〜4コーナーで主導権を握った。スタンド前の直線でペースが落ち着くと、ロードブレスが早めに並びかけた。クリンチャーは、そのロードブレスを離されないようにマークしていくだけ。3〜4コーナーで前をとらえると、バンクオブクラウズが食い下がったが、直線を向いて軽く気合をつけただけで難なく突き放した。肩ムチ程度で、ムチは一発も入れてなかったのではないか。

 勝ちタイムは2分ちょうど。過去10年で2分を切るタイムは2度あり、11年エスポワールシチーの1分58秒4(不良)と、13年ホッコータルマエの1分59秒8(重)。今回はパサパサの良馬場だったことを考えると、ダートでチャンピオン級の活躍を見せたその2頭に匹敵するパフォーマンスだったともいえる。

 クリンチャーは、中央のダートでは勝ちきれないレースが続いたが、むしろ地方のダートのほうが合っているのではないか。戦いの場がJpnIIIでないことは、この2戦で明らかになった。勝負は、もっと上の舞台だろう。

 3勝クラスを勝って臨んだバンクオブクラウズは、早めにロードブレスに来られ、さらに勝負どころで圧倒的に強い勝ち馬に並びかけられてという厳しい展開ながら、よく2着に粘った。ただ斤量差もあり、3馬身差2着の評価は難しい。力が抜けた馬が1頭いるときは、それを負かしに行く馬と、着を狙う馬とがいて、2着以下は実力通りの着順にならないことも珍しくないからだ。2勝クラス、3勝クラスの勝利が逃げ切りだったように、外枠でも思い切ってハナを取りに行って自分の形に持ち込めた結果だろうか。

 3着ロードブレスは、3〜4コーナーでクリンチャーに来られたところで、逃げていたバンクオブクラウズより先に手応えが一杯になってしまった。クリンチャー以外の牡馬・セン馬との3kg差がこたえたか、それを考えるとやはりクリンチャーの強さが際立つ。

 2周目3コーナーからの勝負どころで、勝負圏内にいた地方馬はジンギ(兵庫)だけ。4着とはいえ、ダートグレードでも通用する力は見せた。スタートで気合をつけたのは、内枠ゆえある程度の位置をとりたかったのかもしれない。逃げたのは前走の白鷺賞が初めてだったので、ハナをとりにいったわけではないだろう。外枠に入ってスムーズに運べれば、勝つのは無理にしても2着争いのきわどいところまであったかもしれない。今回が満を持してのダートグレード初挑戦。前述のとおりの勝ちタイムで、道中のペースも地方馬同士のレースとは違う。経験を重ねれば、地方のJpnIIIならいずれチャンスがあると思えるレースぶりだった。

 ウインユニファイドは3コーナーからペースが上がったところで一杯。前走直線ばったりで大敗していたメイショウカズサは精神的なものだろうか。スタートで後手を踏んで中団よりうしろからとなり、レース中盤、1〜2コーナーを回るあたりからすでに追走に一杯だった。

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