私は気象予報士という職業を生かし、季節馬激走予想を行っています。まずレース当日の気温を12度未満の「寒」、12度以上18度未満の「涼」、18度以上25度未満の「暖」、25度以上30度未満の「暑」、30度以上を「酷暑」とした5段階区分けし、配当妙味のある季節馬を特定。
さらに
JRAの馬場発表をもとに馬場状態を解析、分類します。それらの独自情報を活用し、それぞれの気候・馬場に合った穴馬を抽出。ここでは、過去10年の気候成績から激走馬の傾向を分析。当日気候レベルを想定し、激走が期待できる馬を抽出しました。
19年は10番人気、20年は6番人気が勝ち馬になるなど、今年も穴馬に注目が集まる
スプリングS。現段階で、当日は朝から雨予報となっており、馬場状態の変化にも注意が必要です。
過去10年の人気別成績を見ると、1番人気は[3-5-1-1]と連対率80%、複勝率90%と優秀。一方、2番人気は[0-1-2-7]で7度の圏外と信頼度は低めです。その中で6番人気以下から馬券になった激走馬は、過去10年で8頭。直近4年で5頭の激走馬が出現しています。
注目するポイントは3つ。1つ目のポイントは『激走馬8頭中4頭が前走「寒+1勝クラス(500万以下)」で連対』している点。たとえば19年に10番人気から1着の
エメラルファイトは前走の白梅賞で1着。18年に6番人気から3着した
マイネルファンロンも前走の
フリージア賞で2着でした。
2つ目が『阪神開催を除いた激走馬7頭中4頭が「中山芝1600m以上で連対実績あり」』。こちらも、19年に7番人気から3着の
ディキシーナイトは18年サラ2歳未勝利(2000m)で1着。また13年に11番人気から3着の
マイネルホウオウも同年の
ジュニアカップ(1600m)で1着でした。
最後に『当日は朝から雨の可能性あり』という点。当然、馬場適性のある馬に注目します。過去10年で馬場悪化は12年(重)のみ。10番人気3着の
ロジメジャーは中山芝1600mの新馬戦(稍重)で快勝実績がありました。
【雨予報の馬場状態をふまえた注目馬は?】
以上の3点をふまえた上で激走注目馬として浮上する1頭目が、
ロードトゥフェイム。寒の前走、前日からの雨の影響が強く残り、かなり時計の掛かる馬場だった
若竹賞(1勝クラス/1800m/不)を快勝しており、中山実績でも[2-0-1-0]と馬券を外しておらず優秀です。
次に
アサマノイタズラ。雨の影響があった馬場の経験はありませんが、寒〜涼を[1-0-1-1]で掲示板外の凡走がありません。中山芝2000mでの勝利実績もあります。
そして2ケタ人気が予想される
アールバロン。前走は中山2200mの
水仙賞(1勝クラス)で9番人気から3着。まだキャリア2戦ですが、それぞれ中山1800m、2200m+寒で[1-0-1-0]と好走しています。
(文/三宅誠)