以前は
天皇賞・春の前哨戦的位置づけだったが2017年から定量戦のGI競走に格上げされ、また優勝馬には
愛チャンピオンSの優先出走権等が付与されることとなった。過去4回の優勝馬の次走は
宝塚記念2頭、
安田記念1頭、
天皇賞・春1頭と多彩なローテーションが選ばれているのも心強い。
◎
コントレイルは史上3頭目となる無敗の三冠馬。阪神コースはデビュー戦以来で、しかも同競馬場の内回りコースは初めてとなるが、どんな位置からも競馬ができる器用さと、ジョッキーの意のままにスパートできる機動力を兼ね備えている。コースを問わないからの三冠馬であり、素直に能力を信じたい。2000m戦は2戦2勝。休み明けも2戦2勝。やや重程度なら1枠1番を引いた
皐月賞で経験済み。この馬が馬券の対象から外れることは、アク
シデント以外には考えにくい。
〇
サリオスは朝日杯フューチュリティSの優勝馬で、
皐月賞は
コントレイルからコンマ1秒差2着。ダービーは同馬から3馬身ほど突き放されたが、それでも2着を確保した。今回と同距離の
皐月賞は、
ハイラップを踏む逃げ、先行馬を見るような位置でレースを進め、直線入り口から早めにスパートで1度は完全に先頭に立つようなレースだった。あの機動力は、内回りの2000m戦では大きな武器になりそうだ。
▲
レイパパレは
チャレンジCの優勝馬で、ラ
イバル2頭よりも前で競馬ができる強みを持ち合わせている。今回と同じ舞台で行われた
チャレンジCは前半1000mが62.0秒というスローペースに口を割りながらの追走となったが、ギリギリ我慢させて早め先頭から押し切った。前走の
チャレンジC、そして逃げ切った
大原Sを見る限り、ハナに立っても集中力が切れるタイプではなさそうで、今回のメンバーなら、その先行力は武器になりそうだ。
△
グランアレグリアは一昨年の
最優秀3歳牝馬で、昨年の
最優秀短距離馬。折り合いに不安があるタイプではなく、前走の
マイルチャンピオンシップなどは残り200mでも慌てずゆっくりと外に持ち出してラ
イバルたちを力でねじ伏せている。ただし、やはり初めて経験する距離とペース、それからコーナーを4回まわる舞台とクリアしなければならない課題も多い。能力は認めるが、やや評価を下げた。
△
カデナは
弥生賞など重賞3勝。強力メンバー相手で格は一枚落ちる格好だが、一瞬の切れ味はA級だ。スローペースからの瞬発力争いになれば、食い込める可能性は否定できない。