デビューから5連勝中の
レイパパレはひとレースごとに課題をクリアしています。この中間も追い切りでしっかり確認事項を消化しながらの調整を成功させています。
「1週前は併せ馬でした。追走させて、折り合いとか乗り手に忠実になれるか。そこから並んでいって併せるかたちでも忠実になれるか。というあたりをチェックしながら、最後はしっかりと追うかたちをとりました。
当週は単走で
リラックスさせた上で1ハロンずつの時計を指示。ほぼ理想どおりに仕上がりましたし、活気がよくていい追い切りができました」と高野師。
この中間、いちばん避けたかったのは「疲労困憊すること」(高野師)だったそうですが、そのあたりの心配は追い切り後の
レイパパレを見て払拭されたそうですよ。
「目をランランとして元気でしたからね。順調だと思います」
チャレンジカップの前は少し調整に苦労していましたが、今回は思惑どおりに仕上げられたようです。
「あのときは馬体が細くなる馬なので、そこにすごく注意して調整してきたんですが、今はそこではなく普通に馬と人とのコミュニケーションにエネルギーを注げる状況なので。馬体も精神面も含めていいかんじでこれていると思います。馬体の維持については難しい馬で“牝馬”というかんじで繊細ですが、その中で今回は満足する仕上がりです」
デビューから5連勝中。今回はメンバーが強力ですが、さらに勝ち星を伸ばせるでしょうか。
「馬の能力でここまでこれている、というかんじです。(前走の
チャレンジカップのクラスである)GIIIレベルまででは能力は上のほうにいる馬なんだろうな、と思います。前走の舞台は阪神の芝2000mで勝ちきっています。いちばん強い馬と言われている馬がいるところにチャレンジしてみるのも競馬のひとつの在り方ではないか、ということで
大阪杯への出走に(関係各者との)意見がまとまりました。
ただ、馬は大変だと思いますね。もしかしたら、もうちょっと組みしやすい楽なメンバーでのレースもあったのではないか、とは思います。馬にはちょっと無理を言って頑張って貰うことになりましたけれども、ここをもし勝てれば将来に渡っての勲章になるでしょう」
しかしまぁ、毎週末、お天気は雨続きです。
レイパパレの道悪適性は気になるところです。
「ひいき目に見ているかもしれませんが、この馬は細いですがパワーを秘めていると思います。多少、悪化しても乗り切ってくれると思っています」
(取材・文:花岡貴子)