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桜花賞・G1」(11日、阪神)
白毛馬初のクラシック制覇へ向け、無敗の2歳女王・
ソダシが登場。注目が集まる
ヒロインを連載する。
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先入観にとらわれない
須貝尚介調教師(54)=栗東=の采配が、ここまでの成功につながっている。
母ブチコは全4勝を砂で挙げ、
父クロフネもダート色を濃く伝える種牡馬。それでも指揮官は
ソダシを芝でデビューさせ、そのまま無傷の4連勝で2歳女王へと導いた。固定観念に縛られた起用をしていれば、今の
ソダシは存在していなかった。
型にはまらない-。牝馬ながらも
皐月賞、ダービー、
菊花賞を含むクラシック5大登録を済ませていることも、その一つと言えるだろう。「女の子たちのレースにかかわらず、どこでも出られるようにと。これぐらいの馬なら男馬相手でもと思う」。
ソダシが秘める底なしのポテンシャルを、誰よりも高く評価している。14年には牝馬の
レッドリヴェールでダービーに挑戦。
桜花賞の結果次第では、この後の選択肢は広がってくる。
本番の2カ月前となる2月10日に帰厩したのも異例の取り組みだ。「変化を見られるし、放牧先より厩舎にいる方が長いから、馬にストレスもかからない」と意図を説明。20年のアルテミスS→
阪神JFも「繊細な部分がある」とメンタル面を考慮して、在厩で調整。あくまで馬本位を貫き、結果を残してきた。
常識を超えた戦いに挑む須貝師と
ソダシ。無限に広がる可能性を模索し続け、さらなる栄光を追い求める。
提供:デイリースポーツ