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【皐月賞】無敗馬「戴冠」の可能性(エフフォーリア)/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2021年04月14日(水) 18時03分
 昨年はデアリングタクトコントレイルの出現により“無敗の――”という表現がクラシックレースが行われるたびに飛び交っていた。そして今年もまた開幕戦の桜花賞ソダシがいとも簡単に「無敗の桜花賞馬」に上り詰めた。勝負事は“流れ”が大事だと言われる。必然的に皐月賞(18日=中山芝内2000メートル)もまた無敗馬に注目――。「POGマル秘週報」拡大版で2頭の無敗馬の可能性に迫った。


 2020年度のJRA賞最優秀2歳牡馬」に選出された3戦3勝の無敗馬ダノンザキッドが、今年初戦の弥生賞ディープインパクト記念でよもやの3着に敗れた。

 他の皐月賞トライアルに目を移しても…。若葉Sの覇者アドマイヤハダルはアイビーSで4着、スプリングSを制したヴィクティファルス共同通信杯2着とすでに黒星を喫している。

 混沌ムードの中で行われる牡馬クラシック第1弾は、必然的に桜花賞の栄冠に輝いたソダシと同じ“無敗馬”に熱視線が注がれることに。中でもエフフォーリアには大きな期待が集まっている。

「これまでは追い切りやレース後には決まって疲れがドッと出てしまい、その回復に時間を要していたが、前走(共同通信杯)時くらいから徐々に体質が強くなってきたんだよね。1週前追い切りは正直、予定よりも速い時計になってしまって…。しかもゴール板を過ぎてからもスピードを緩めていなかったんだよね。それでも馬は元気いっぱいで、へこたれた様子を見せていない。大したもんだよね」

 鹿戸調教師はここにきて思惑以上の成長を遂げている管理馬に驚きを隠せない。クラシック制覇はホースマンすべての悲願。とはいえ、人間の思惑通りに事が運ばないのがサラブレッド。このエフフォーリアもデビュー以来、常に放牧を挟みながら、つまり在厩調整が不可能な状況が続いており、昨年暮れの頂上決戦・ホープフルSに参戦したくてもそれはかなわなかった。今回の皐月賞とて共同通信杯の一発回答で賞金加算に成功していなければ…。おそらく参戦できなかったろう。ここまで薄氷を踏むようなローテーションだったわけだが、ある意味、スターホースらしいツキを感じさせる軌跡でもある。

 その共同通信杯は2馬身半差快勝と見た目のインパクトが絶大だっただけでなく、日を追うごとにその価値も高まっている。2着ヴィクティファルスは前述通りスプリングSを制し、3着シャフリヤール毎日杯で1分43秒9のレコードV。これらをまったく問題にしなかったのだから、すでに世代ナンバーワンの位置に到達している可能性も決して低くはない。

「札幌の小回りで新馬戦を勝っているし、前走のレースぶりからしても相当なレースセンスの持ち主。むしろ中山のほうがより強さを発揮できるかもしれない。ジョッキー(横山武)も気合が入っているし、流れに乗って運べればチャンスは十分にあると思う」

 エフフォーリアビッグタイトルを手にすれば、鹿戸調教師にとっては2008年ジャパンCでのスクリーンヒーロー以来のGI勝利。当時も前哨戦だったアルゼンチン共和国杯で重賞初Vの勢いに乗ってのものだった。今回のエフフォーリアもまた上昇気流に乗ったまま一気に頂点へと駆け上がる。

(虎石 晃)

東京スポーツ

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