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【ウポポイオータムスプリント 予想】混沌とした勢力図に割って入るのは…

  • 2021年09月22日(水) 18時00分
 スプリント路線の充実を図る目的で、昨年、道営スプリントがH1に格上げされ、施行日もこの時期からシーズン最終日へと移設された。同時にそのステップレースとして新設されたのがこの重賞である。而してもとよりこの路線の覇権争いは、多くの有力馬が拮抗して鬩ぎ合う戦乱模様だ。長期決戦となったことで更に戦況は激化しそうである。

 その混沌とした勢力図に割って入る存在として、グレイトダージーに注目する。3歳にしてこの路線の重賞に初参戦した昨年の道営スプリントでは、揉まれ込んで9着に敗退。改めて今年6月のグランシャリオ門別スプリントに挑戦したが、1000mの鬼・アザワクの前に完敗を喫してしまった。

 しかし、苦汁をなめたそれらの経験を糧に、能力に磨きをかけているのがわかる目下の2連勝である。特に2走前は、今回のライバルたちも多数出走していた同日のエトワール賞より0秒7速いタイムで勝利している。斤量が違うため一概に比較はできないが、タイトルに手が届くまでには成長しているということだ。揉まれ弱さを出さずに済む外枠を引いた幸運も味方に、新王者候補として名乗りを上げてもらいたい。

 やはり立ちはだかるのはアザワクだろうか。非凡なスピードが諸刃の剣となり、これまで1200mではやや粘りを欠いていたが、前走で初めて勝ち星を挙げた。これが大きな進境であるのは間違いない。ただ一方、限界まで水を含んだ不良馬場を味方にしたのも確かである。雨予報が出ているとはいえ、当日の馬場状態はよくチェックすべきだろう。

 1200mでも勝ち切れることを示したアザワクに対するマークは、これまで以上に厳しくなる可能性がある。そうして先行勢が前がかりになった場合に浮上するのは、直線勝負型のジャスパーシャインだ。まとめて突き抜けるシーンまで考えておきたい。

 以下、エトワール賞で重賞初制覇を飾ったイダペガサス、外枠なら常に押さえておきたいソルサリエンテまでを上位圏内と見た。

(文:競馬ブック・板垣祐介)


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