今週はGIの谷間…。

　それでも日曜日は香港でデアリングタクト(松山)などの日本馬が出走予定の『クイーンエリザベス2世C』(G1・芝2000m)、さらには『チェアマンズスプリントプライズ』(G1・芝1200m)もあって、馬券好きにはなかなか忙しくなりそう。

　国内では、日曜日にオークスの優先出走権をかけた一戦『フローラS』(GII・東京芝2000m)、さらに安田記念への前哨戦『マイラーズC』(GII・阪神芝1600m)が控えている。

人気馬に疑問？ それなら穴馬狙いしたい『マイラーズC』

　今週は『マイラーズC』(GII)の分析をしていきたい。

　例年、4月の阪神⇒京都への開催替わりの開幕週に行われるレース。ところが今年は京都競馬場改修のため、阪神競馬場での開催となった。2月から途切れなく続く阪神開催はこれで11週目に入る。となれば、芝の馬場状態はチェック必須。過去10年の京都開催分データは、あまりアテにならないと考えて良いだろう。

　もうひとつポイントとしては、今年は出走メンバーに若干の手薄感があること。GI馬の出走もなく、勢いのある上り馬も少ない。

　現在1番人気予想となっているのはケイデンスコール(岩田康)。今年になってから『京都金杯』(GIII・芝1600m)1着(12番人気)、前走『中山記念』(GII・芝1800m)2着(5番人気)と好走しているが、いずれも伏兵からの一発だった。昨年4歳時は6走して0勝、しかも1度も馬券圏内にさえなれていなかった。ここで信用していいのかどうかは半々という感じだ。

　エアスピネル(鮫島駿)も同様。この『マイラーズC』では4年前に2着、3年前に3着という実績はあるが、主戦場をダートに移してからすでに約9か月…。前走は今年2月のGI『フェブラリーS』で2着と8歳でもまだ元気なところをみせているが、芝に戻って同じ走りができるのか。ほかにも、前走、休み明けで期待されたが凡走に終わったアルジャンナ(福永)。前走デアリングタクトに勝ったとはいえ重馬場の恩恵あったギベオン(西村淳)など…。上位人気馬に不安あるならば、穴馬も出番となるわけだ。

狙いはタイム指数のコース値＆距離値？

　週末は雨の多かった3月と4月。先週も週末はかなり馬場に影響があった。だが今週末の阪神競馬場は雨予報なし。先週の雨も乾いた良馬場でいけそうだ。

　となれば、まずはタイム指数の芝1600mの「距離値」。そして阪神競馬場での「コース値」がかなり参考になってくる。

　前走で、今回と同じ阪神芝1600m(同距離コース戦)を使っていたのは『武庫川S』1着エアロロノア(池添)、『六甲S』2着ラセット(秋山真)、同8着ワールドウインズ(藤岡康)、『洛陽S』5着アルジャンナ(福永)の4頭。

　このなかでは良馬場でのタイム指数112のエアロロノア、稍重での114ラセットの2頭の数字が良い。比較としては、同距離コース戦だった4月初めの『阪神牝馬S』(GII)1着のデゼルが116、またコースレコード出た『桜花賞』(GI)のソダシが114だったのだからこの2頭の走破指数も評価していいはずだ。

　あとは穴馬として浮上できる馬がいるのかどうか…。前走で8着凡走のワールドウインズは4歳の上り馬らしく、タイム指数が右肩上がりなので一発タイプ。さらに同距離での前走値が高かった112ボンセルヴィーソは阪神コース合えば一発あり。あとはオッズと相談しながら最終的な馬券に落とし込んでいきたい。
(netkeiba・大石川大二郎)