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【青葉賞】かつての理想サイズ「470キロ牡馬」アオイショー“中型馬最強説”を実証するか/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年04月29日(木) 18時00分
 古馬混合の芝GI10戦で牝馬が9勝を挙げた昨年同様、今年も牝馬の活躍が著しい。大阪杯を制したレイパパレに続き、先週の香港・クイーンエリザベスII世CはラヴズオンリーユーがV。今週の天皇賞・春も68年ぶりの牝馬Vが期待を集めている。おそらく今、生産界に何かが起きているのだろう。アーモンドアイを擁した国枝厩舎の鈴木勝美助手が、牝馬の“確変”理由を次なる推論で展開したことがあった。

「牡馬と牝馬の力の逆転現象は、ひょっとしたら馬体重と連動しているのかも。昔は470キロが牡馬の水準だったが、いまや500キロ超もザラに。その巨体化が案外、安定した能力発揮を難しくさせていないだろうか。対して小柄だった牝馬が、今は昔の牡馬サイズだからね。思えばディープインパクトも440キロと軽量だったし、アスリートたる競走馬にすれば、今の牝馬のサイズが理想的である可能性もありそう」

 昨年に唯一、牡馬が面目を保ったレースが天皇賞・春であり、それを制したフィエールマンの馬体重は480キロ前後。無敗の3冠馬に輝いたコントレイルが460キロ前後である点は、実は見逃せない資質なのかもしれない。

 さて、今週のGII青葉賞(5月1日、東京芝2400メートル)は“理想サイズ”470キロの牡馬アオイショーに期待してみた。管理する中舘英二調教師いわく「道中タメればズバンと伸びる」瞬発力が最大の持ち味だ。

 昨年のGIホープフルSは7着に終わったが、当時のメンバーで新馬勝ち直後の参戦は同馬1頭のみ。「今後に向けていい経験になればと思って使ったが、直線はしっかり伸びて強い相手に善戦してくれた」と指揮官が振り返る通り、マークした上がり36秒4(最速タイ)は非凡な素質の片鱗を示す数字でもあった。

「前走(山吹賞=1着)は青葉賞を見据えた仕上げではあったが、過去のレースぶりから自己条件なら何とかなると思っていた。まだ馬は子供だし、完成も先。それだけに大事にやっている現状だけど、左回りや距離延長に不安はなさそうだからね。4戦目でどんな競馬ができるか楽しみ」

 昨年暮れのGIを含めてデビューから3戦すべて最速上がりを記録。曽祖母フラワーパーク、父ロードカナロアから受け継ぐスピードを、過不足なきボディーで生かしてきたとも言えよう。素質馬が集うダービーTRも前出・鈴木助手が放つ「中型馬最強説」を実証するのか。大いに注目したい。

(美浦のナイスミドル・山村隆司)

東京スポーツ

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