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【NHKマイルC】林師、矢作師に勝利で恩返しだ 2頭出しでV候補打ち破る!

デイリースポーツ
  • 2021年05月07日(金) 06時01分
 「NHKマイルC・G1」(9日、東京)

 3歳マイル王決定戦にアナザーリリックソングラインの2頭を送り出す林徹調教師(42)=美浦=は開業4年目。自身6度目のG1チャレンジに、静かな闘志を燃やしている。技術調教師時代に研修を積み、数多くのことを学んだトップトレーナー・矢作師とは5度目の直接対決。バスラットレオンホウオウアマゾンとV候補2頭を擁する師匠に、勝利で恩返しをしようと力が入っている。

 超難関進学校の開成高校から、東大医学部看護学科卒と競馬界では異色の経歴を持つ林師。高校の大先輩でもある矢作師の目に留まったのは必然だ。16年の調教師試験合格後は、数カ月間を矢作厩舎で過ごし、海外遠征にも帯同した。調教師としての基礎を学び、「矢作先生には感謝してもし切れません」と今でも敬慕の思いは強い。時には酒を酌みかわしながら、厳しくも数多くのことをたたき込まれた。

 G1初挑戦がロバートソンキー(6着)での昨年の菊花賞。矢作師が管理するコントレイルの無敗3冠達成の瞬間を間近で体感した。クレッシェンドラヴのジャパンC、大阪杯でもコントレイルがいた。有馬記念こそラヴズオンリーユーに先着したが、5度目の直接対決に「2頭(バスラットレオンホウオウアマゾン)は強い馬ですよ」とさすがに一目置いている。それでも、「ご縁があるんですかね。また、一緒に戦えるのは楽しみです」と笑顔を浮かべた。

 アナザーリリック桜花賞TRのアネモネSを快勝しながら、体調面を考慮して本番をパス。ノーザンファーム天栄(福島県)でじっくり態勢を整え、ここ一本に照準を合わせてきた。ソングライン桜花賞で大きな不利を受けたが、心身両面でのケアを十分施し、同じく天栄でここを目標に立て直してきた。

 「手を掛ければ、馬は必ず助けてくれる」。大学の馬術部時代に自身の体験から学んだことを厩舎のモットーとする。「2頭とも順調に来られました」。さわやかな薫風の中での大一番へ、キラリと目を輝かせた。

提供:デイリースポーツ

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