「
ヴィクトリアマイル・G1」(16日、東京)
1勝馬だと侮るなかれ。
シゲルピンクダイヤが虎視たんたんと一発を狙っている。19年
桜花賞では
グランアレグリア、
クロノジェネシスに割って入って銀メダル。秘める実力はここに入っても遜色はないだろう。中間の気配は上々。ここでアッと言わせてみせるか。
11日の朝、
シゲルピンクダイヤを送り出す渡辺師が、スタンドで藤沢則師に呼び止められた。「次はナベちゃんの番だよ」。先輩調教師からのエールだった。
1勝のままG1でも善戦する馬はたびたび現れる。“最強の1勝馬”は先週まで栗東に2頭いた。片割れとも言える
クリノガウディー(牡5歳、栗東・藤沢則)が、先週の鞍馬Sでついに2勝目。1勝馬を卒業した。
取り残されるわけにはいかない。馬は人の思いを知ってか知らずか、この大一番に向けて順調そのものだ。「状態は良くなっている。ここ2戦は流れも向かなかった。2走前(
愛知杯9着)は結果、早仕掛けになってしまったし、それを受けて前走(福島牝馬S7着)は下げたのが裏目。ずっと懸案だったゲートも、目隠ししたら入るようになって克服できたから」と師は説明する。
桜花賞は
グランアレグリアの2着。
クロノジェネシス(3着)、
ダノンファンタジー(4着)に先着した。
秋華賞は
クロノジェネシス、
カレンブーケドールに続く3着。力は十分に足りている。クラシックで善戦止まりだった
ホエールキャプチャ(12年V)など、ここがG1初戴冠だった馬は多い。
ビッグタイトル奪取を皮切りに、さらなる飛躍を遂げたいところだ。
提供:デイリースポーツ