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【ヴィクトリアマイル】武豊が2歳の頃からホレこんだサウンドキアラ 6歳の春に花開く/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年05月14日(金) 18時00分
 2000年以降に武豊が斤量51キロ以下で騎乗したケースはわずかに3例しかない(いずれも51キロ)。夏競馬で52キロの騎乗は数多く見られるが、51キロともなると減量が必要。つまり「斤量51キロでの騎乗」は大きな期待の表れでもあるのだ。

 サウンドキアラの軌跡を改めて振り返ると、武豊騎乗で新馬戦を快勝。その直後に2歳女王決定戦・阪神JFに果敢に出馬投票した経緯がある。結果、無念の除外で翌週中京のつわぶき賞(3着)に回る形になったが、この時も阪神の先約を断ってまで武豊が引き続き騎乗した。そして3歳夏に冒頭のシチュエーションが訪れる。中京の有松特別でのハンデは51キロだったにもかかわらず、武豊は騎乗を快諾したのだ。結果的には馬場入場後の右前肢跛行で取り消しになったものの、いかに名手がほれ込んでいたかがお分かりいただけるだろう。

 そう、松山と新たにコンビを組むようになった明け5歳からの重賞3連勝、そして当ヴィクトリアマイルアーモンドアイの2着に好走したのも当然と言える素質をもともと有していた馬なのだ。

「(武)豊さんが2歳のころから目をかけてくれていた馬だったからね。若いときに無理をさせなかったので年齢的なものは、まだまだ感じない。むしろ、もう一段階成長したと感じているくらいですね」とは近況を伝える担当の森崎助手の弁だ。

 記者も上がり運動の姿を見てビックリさせられた。安達厩舎は調教スタンドからほど近い距離にあるので運動している姿はこれまでもよく見かけていたが、週中に遭遇したときには胸前、トモの筋肉が明らかにボリュームアップしており、別馬かと思ったくらい。6歳春にして、さらにたくましさを増していた。

阪神C(4着)の後に放牧に出してから、これまでになかったところに筋肉がついたようで、栗東に戻ってきたらムキムキになっていたんですよね。前走の高松宮記念(6着)では初の1200メートルだったにもかかわらず、かかったくらいで、松山君も“1200メートルでむしろ良かった”と言っていたくらいでした」

 ここにきてさらなるパワーアップが見られるサウンドキアラが、過去7勝のうち5勝を挙げている1600メートルというベスト距離でどれほどのパフォーマンスを見せてくれるのか。

「中間は田中健騎手が攻め馬をつけてくれて“乗っている感じでは折り合いは問題ない”と。先週の競馬を見ると高速馬場になりそうだけど、ウチのは2年連続で外枠になりながらも1分31秒台前半で走れていますからね。一昨年(7着)は鞍上の田辺騎手が“もう一列前で競馬をしていれば”と悔しがっていたし、昨年(2着)はあのアーモンドアイが相手。今の感じで、もっと内めの枠を引けるようなら…」

 昨年の最優秀短距離馬グランアレグリアは、それこそアーモンドアイ並みの強敵だが、昨年よりもパワーアップしているサウンドキアラなら、三度目の正直で古馬マイル女王の座に就いても全く驚かないと思っている。

(栗東の遠吠え野郎・難波田忠雄)

東京スポーツ

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