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【オークス】道悪なら“令和のシンザン”スルーセブンシーズを狙う手/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年05月20日(木) 18時30分
 先週の「WIN5」は16→6→5→7→1番人気の決着。3億591万1340円の超高額配当の誕生に、読みづらい天候と馬場が影響したのは確かであろう。あいにく、今週も梅雨を思わせる、ぐずついた空模様が続いており、天気予報をにらみながら頭を悩ませる1週間になりそうだが…。

 ことGI・オークス(23日=東京芝2400メートル)に限れば“道悪ならコレ”とすでに狙い馬が決まっているのが、当方にとっては救いの種。その馬とは、重馬場のミモザ賞(中山芝内2000メートル)を2馬身半差で完勝したスルーセブンシーズだ。デビュー4戦目で初めて迎える東京に関して、尾関知人調教師に適性を尋ねたことがある意味、注目の発端であった。

「正直、東京は懸念材料になるのかな。メンタル的には輸送距離が長くなる点。フィジカル的には軽い芝の切れ味勝負が未知数ですからね」

 トレーナーが思案顔を見せた通り、デビューから3戦連続で最速上がりを記録するとはいえ、その平均値35・3秒は平凡な数字。しかし、である。キャリア3戦でGIに駒を進めてきた背景に、切れ味ではない“別の強み”が潜んでいるとすれば、条件次第では大いに面白い存在になる。そんな予感が、ふと働いたのだ。

「確かに前走のミモザ賞は他馬をひとマクリという強い勝ち方だったし、トラックバイアスを思えば時計(2分03秒4)も1勝クラスのものではない。心肺機能とポテンシャルは現時点でも底知れないところがあります。まあ、ひと言で言えばナタの切れ味。それを感じさせる内容だったし、気持ちの面が落ち着いてくれば、もっと上を目指せる素材でしょう」

 “ナタの切れ味”と言えば、日本競馬史上初めて「五冠馬」の称号を得た名馬シンザンの代名詞。スピードではなくパワー寄りの勝負になれば出番があることを師は、におわせる。一方、距離適性やトライアルを使わなかった理由については次のように説明した。

「まだ難しくて、続けて使える気性ではないから放牧を挟んで、ここ一本を選択しました。1週前追い切りで騎乗した戸崎圭騎手も成長を感じてくれたし、しっかり負荷をかけて挑めるのは何より。現状は重馬場要員の域を出ませんが、距離延長で良さは出せると思うので楽しみです」

 連日の降雨で予想以上に馬場が悪化するようなら…。大波乱の結末を期待して“令和のシンザンスルーセブンシーズを狙う手もありそうだ。

(美浦の昭和野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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