「平安S・G3」(22日、中京)
直線半ばからは
オーヴェルニュの独壇場だった。ラスト300メートルで逃げた
アメリカンシードをかわすと、あとは一方的に後続を突き放して6馬身差の完勝劇。1分54秒7の勝ちタイムは、従来の記録を1秒2も更新する堂々のコースレコードだ。初コンビを組んだ福永も、「強かったですね。考えていた以上にペースの速い競馬になりましたが、リズム良く走れました。逃げている馬が力のある馬なので、追走する安心感がありました」と満足げに振り返った。
前走の
フェブラリーSは、東京への長距離輸送が響いてマイナス16キロ。本来の実力を全く発揮することができず13着に終わった。その後は放牧でじっくり充電。今回はプラス14キロと馬体を回復させて送り込んだ。西村師は「手応えが良かったし、折り合いもついていた。砂をかぶらない位置で、というのも作戦通り」とジョッキーの好騎乗をたたえた。
東海Sに続く2つ目のタイトルを獲得し、陣営にはうれしい悩みが。当初は年内の最大目標であるチャンピオンズC(12月5日・中京)へ向けて、エルムS(8月8日・函館)が次走候補に挙がっていた。しかし、トレーナーは「これで
帝王賞(6月30日・大井)も考えないと」と語り、上半期のダート頂上決戦への参戦を検討するもよう。砂の王者を目指す快速馬の今後の動向から目が離せない。
提供:デイリースポーツ