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【日本ダービー】シャフリヤール 10センチ差栄冠 藤原英師11年ぶり2度目のV

デイリースポーツ
  • 2021年05月31日(月) 12時00分
 「日本ダービー・G1」(30日、東京)

 第88代ダービー馬に輝いたのは4番人気のシャフリヤール。無敗の2冠を狙った1番人気エフフォーリアをゴール寸前で差し切り、わずか10センチ差で栄冠をつかんだ。管理する藤原英昭調教師(55)=栗東=にとっては、10年エイシンフラッシュ以来2度目の頂点。デビュー前に感じた“予感”を見事、現実のものにしてみせた。

 「あいつ(福永)には貸しがいっぱいあって、いつか返せと言ってきたが、それがこの舞台でうれしい」

 3年前のダービー。藤原英厩舎が送り出した皐月賞エポカドーロの2冠を阻んだのは、福永騎乗のワグネリアンだった。チームとしてタッグを組んだ今回、最高の形でその時の“貸し”が返ってきた。師にとっては10年エイシンフラッシュ以来、11年ぶり2度目のダービー制覇。「こういう巡り合わせが競馬のドラマだな」と満面の笑みを浮かべた。

 デビュー前から「(ダービーを勝つ)チャンスがある馬」という“予感”はあった。そして、20年10月の新馬戦Vでその意を強くする。2戦目の共同通信杯こそエフフォーリアの3着に敗れたが、毎日杯をレコードで制し、能力を再認識。自信を持っての参戦だった。

 馬体は牡馬にしては小柄な440キロ台。成長を促すことを優先して皐月賞はパス。それが吉と出た。「健康体で出す。それを一番に。力は確認していましたから」とトレーナー。この日は前走から4キロ減の444キロ。出走17頭で最少馬体重だったが、「体重より見た目。筋肉の張りが良く、精神面でも強さがあった」と胸を張った。

 無敗の皐月賞エフフォーリアの強さは重々承知。だが器用さ、操縦性の高さを生かせば、「枠が良ければいい勝負ができる」と踏んでいた。ダービーレコードが飛び出した極限での戦い。勝者と敗者を分けたのは、たった10センチ。ただそれは、果てしなく大きな10センチだった。

 指揮官は「将来ある若武者・横山武史は、きょう悔しくて眠れないだろう」と敗者の心境を思いつつ、「だけど、今後必ずあいつは競馬界を背負って立つ。このダービーはずっと記憶に残るだろうし、それが藤原厩舎で福永だったということは、きょうの勝利は意味がある」と満足げにうなずいた。

 「息の長い活躍ができる、ファンに愛される馬づくりをして、ダービー馬の名に恥じぬ結果を残していきたいですね」。まだキャリア4戦。底知れぬ能力を秘めた第88代覇者はこの先、さらに強くなった姿を見せてくれるはずだ。

提供:デイリースポーツ

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