「
函館スプリントS・G3」(13日、札幌)
偉大な両親の背中を追って、
カレンモエが初タイトル奪取を狙う。デビューから成長を促しつつじっくり使われており、ここにきて重賞戦線でも差のない走りを披露。本格化の兆しが見えてきた。秋の大舞台を見据え、何としても結果を出したいところだ。
父は国内外のG1を6勝し、JRA顕彰馬に選出された
ロードカナロア。そして母はス
プリントG1・2勝馬
カレンチャン。安田隆厩舎の結晶とも言うべき
カレンモエが、ス
プリント界の頂点への足掛かりとすべく、北の大地に降り立つ。
重賞初挑戦の
京阪杯は首差2着、続くオーシャンSと鼻差2着と惜しい競馬が続く。安田隆師は「硬い馬なので、前走後は続けて使いたくなかった。そのあたりを考えて、洋芝を求めてここに狙いを定めましたが、休養を挟んで疲れが取れているなと思いました」とフレッシュな状態を強調する。5歳ながらキャリアはわずか10戦。父母の背中を追い、成長を促しながら大事に使われてきた。
3週連続で追い切りに騎乗した鮫島駿も手応えをつかむ。「新馬戦の時から乗せてもらっていますが、いい成長曲線を描いていると感じます。以前よりも、能力に体が伴ってきました」。背中から本格化を感じ取っている。
視線の先はもちろん、秋の大舞台だ。「
スプリンターズSに向けていい結果を残したい」。そう鞍上が力を込めれば、指揮官も「お父さん、お母さんが共に偉大なので、この馬も
アイドルホースになれると思います」と目を細めた。ここで重賞初制覇を果たし、父も母も制したタイトルに照準を合わせる。
提供:デイリースポーツ