7月4日(日)に福島競馬場で行われるラジオNIKKEI賞(GIII)に出走予定のノースブリッジ(牡3、美浦・奥村武厩舎)について、追い切り後の奥村武調教師のコメントは以下の通り。

「前走の青葉賞は葉牡丹賞の後に大きな挫跖があって、そこから立ち上げて、だいぶレース間隔のあいた中でのレースになりました。乗り出してからも順調だったので心配していなかったのですが、間があいた分、仕上がり切っていなかったかも知れません。距離も坂下までは良い雰囲気で来ていましたが、最後少し歩いていたので、距離も長かったと思っています。

青葉賞の後は順調にきています。元々、爪にトラブルのあった馬で、在厩で調整させてもらっていましたが、今回は予定通りにステップを踏んで、ここまで来られました。

今朝の最終追い切りについては、やるといくらでも動いてしまう馬なので、先週まではオーバーワークにならないようにセーブ気味に進めてきました。今週だけ最後にジョッキー(伴啓太)を乗せて、終い放すような追い切りを指示していましたが、予定通り上手く来られたと思います。

ジョッキーは、『抜け出す時に少しフワッとするようなところがあって、完成するのはまだ先ですね。ただ、フィジカル的には十分なところまで来ていると思う』と話していました。追い切り後の息づかい、息の入りも良かったので、何の問題もありません。

福島の小回りコースになりますが、右回りの2000メートルの葉牡丹賞が良いパフォーマンスだったので、今回福島の1800メートルというと、開幕週の馬場で先行争いも激化する事が想定されるので、レース自体はハンデ戦でもありますし難しくなると思っています。ですから、馬のリズムを崩さないこと。折り合いに関しては、ジョッキーも全く心配していないので、自分のリズムで運べることを優先して貰えればと思っています。

今回1800メートルは初めてになりますが、そもそも1600メートルの新馬戦を除外になって2000メートルに回った経緯もありまして、本来は1600メートルから2000メートルぐらいの馬だろうと思っていました。1800メートルの距離に関しては、むしろプラスだと思っています。

この馬のセールスポイントについては、前向きで凄く正直な性格の馬です。精神的にはまだ幼い部分を残していますが、自分が与えられた仕事を全力でやってくれるところが、良いところだと思います。

今回騎乗する岩田康騎手も、デビュー戦の武豊騎手も、折り合いには全く心配ないと言ってくれていて、普段も馬の後ろに入れる調教をしていますが、エキサイトする事もありませんから、あまりポジションについては決めつけずにいってもらいたいなと思っていて、ジョッキーには、そう伝えようと思っています。

小回りの1800メートルで、しかもハンデ戦。難しい条件のレースなので、どの馬が勝つのかも、僕らも見ていて分からないようなレースですから、どんな結果になるか分かりませんが、能力のあるところを見せてくれたらな、と思っています」

(取材：木和田篤)

ラジオNIKKEI