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【クイーンS】夏競馬の格言に従わず実績優先…クイーンSは「千八の女」ドナアトラエンテだ

東京スポーツ
  • 2021年07月29日(木) 19時22分
 GIIIクイーンS(8月1日=函館芝1800メートル)で最も魅力的な女とは!? 新VU作戦の明石尚典記者は、あえて夏競馬の格言には従わず、実績に目を向ける。特に距離にこだわりを持って、自身を磨き続けてきたあの女はチャーミングだ。

 7月の最終盤から8月の頭にかけて。施行時期は例年と変わらずとも、今年は東京五輪シフトの変則日程で札幌9ハロン→函館9ハロンへと舞台を移す。細かいディテールの変化が結果にどのような影響を及ぼすのか。それはふたを開けてみないと分からないが、過去10年の連対馬のほとんどにGII、GIIIでの連対歴、あるいはGI3着以内の実績があるのは見逃せないポイント。ステレオタイプな夏場の牝馬限定戦のイメージとは異なり、Vゴールへ向けてのハードルはそれなりに高い。伏兵台頭とは縁遠いレースキャラとなれば、あえて夏競馬の格言「格より調子」に背を向けるのも一つの手。今回はシンプルに能力最優先のスタンスでいくことにする。

 キャリアのすべてを芝9ハロンにささげて、4-5-1-1の高打率。この距離のスペシャリストと言っていいドナアトラエンテに白羽の矢を立てる。新馬戦を除く3勝のうち、最も速い時計を叩き出したのは昨年2回東京10日目の調布特別。前後4ハロン47秒1→46秒2のスローながらも、2ハロン目からオール11秒台を刻んで1分44秒8でフィニッシュ。なかなかの高速決着を34秒2の最速上がりで2馬身半突き抜け、非凡な瞬発力を大いにアピールした。

 一方、最も遅い時計でVゴールを決めたのが今年1回中山7日目の初富士S。今度は前後4ハロン47秒9→51秒1のハイラップながらも、雨中の重馬場で1分50秒6の低速決着。上がり36秒9で後続の追撃をクビ差しのいでみせた。コース、馬場状態、ラップの緩急。ありとあらゆる条件が異なる中でのこの2勝は、やはり類いまれな距離適性を備えているからこそなせる業だ。

 前走の福島牝馬S2着で、2戦目にして早々とGIIIステージにもメド。ハナ差に迫ったディアンドルがGIヴィクトリアマイル0秒8差4着なら、1つ年下のマジックキャッスル(同0秒7差3着)との能力差もイーブンのジャッジでOKだろう。初の洋芝もラップ&馬場不問の9ハロンマイスターにとってはお手のもの。思わぬアクシデントさえなければ、まず勝ち負けに加われるとみた。

(明石尚典)

東京スポーツ

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