夏競馬は今週も引き続き、新潟・札幌・小倉競馬場の夏の3場開催。日曜日のメイン重賞は、小倉で
北九州記念(GIII・芝1200m)、そして札幌では
札幌記念(GII・芝2000m)が行われます。週は2重賞のうち、注目の
札幌記念のほうをピックアップ。オリジナルの
ビッグデータを活用した
AI競馬予想が弾き出した、激走注目馬を紹介します。
ご存じのように、夏の開催において重賞レースというのはほぼGIII戦のみ。唯一GII戦となるのが今週の
札幌記念です。まさに真夏の
クライマックスレース。トップクラス馬たちも、秋のシーズンに向けての初戦にこのレースを選ぶことも多く、出走メンバーは必然的に豪華になりがちです。
今年の登録メンバーは、現時点で13頭。なんといっても筆頭の注目馬は、3歳牝馬
ソダシ(栗東・須貝厩舎)となるでしょう。いわずと知れた白毛のスターホースの登場。2歳時の阪神JF(阪神芝1600m)と、クラシック初戦の
桜花賞(阪神芝1600m)を勝って、すでにGIを勝利しています。前走の
オークスでは1番人気に推されながらも、距離が合わなかったのか8着の敗戦…。再び輝く秋への初戦としてこのレースを選んできました。斤量が有利な52キロ。人気になるのは間違いなさそうです。
対するラ
イバルも有力馬続々。前走で香港のクイーンエリザベス2世C1着だった
ラヴズオンリーユー(牝5・栗東・矢作厩舎)。前走
目黒記念(東京・芝2500m)を人気薄ながら勝ちきった
ウインキートス(牝4・美浦・宗像厩舎)。2年前の
札幌記念も勝っているGI馬
ブラストワンピース(牡6・美浦・手塚厩舎)も、前走
鳴尾記念3着で復活の兆しを見せています。
ほかにも
トーラスジェミニ(牡5・美浦・小桧山厩舎)、
ステイフーリッシュ(牡6・栗東・矢作厩舎)、
ユーキャンスマイル(牡6・栗東・友道厩舎)など、重賞クラスのメンバーがズラリと揃っています。その中で、まだ枠順や当日の馬場状態予測を反映されていないものとなりますが、netkeibaAIが導き出した激走注目馬は、
トーラスジェミニでした。
【最終的なAI評価は枠順次第か】
同馬は父キングズベスト、母父は
マンハッタンカフェという血統。これまで芝の中距離を中心に、かなり順調に使ってきたタイプです。今年はすでに5戦を消化。そのうち、3月の
東風S(リステッド・中山・芝1600m)と前走7月の
七夕賞(GIII・福島・芝2000m)を勝っています。2番人気に支持されていた前走の
七夕賞では、雨の影響を受けた稍重馬場。ハンデ57キロを背負いながら、果敢に逃げた
ロザムールを追走する形の2番手で最後はクビ差勝ち。2000mの重賞クラスでも勝ち負けできる能力の高さを証明できました。
スタートは安定していて、枠順に関係なく、確実に逃げもしくは先行できるタイプ。昨年の
札幌記念にも出走し8人気8着。大外からキッチリと逃げてレースをつくっていましたが、速い時計の出る馬場で、
ラッキーライラックの早めの仕掛けで直線へ入る前に消耗し最後は失速してしまいました。
過去20年の脚質別成績をみても、逃げ馬が14.3%で勝率トップ。4角10番手以下の馬は未勝利であることからも、先に行ける馬が優勢なのはプラスです。枠順として脚質的に不利な差し馬で好結果を出しているのは、大半が内枠。それだけに昨年の
札幌記念の結果は、大外枠が効いてしまった可能性が高く、もう少し内枠だったならば残り目もあったのかもしれません。
また近走の鞍上は戸崎圭騎手ですが、今回は初のコンビとなる横山和騎手を予定。現在リーディング7位と好調の鞍上にも期待したいと思います。
最終結論は、馬場状態、枠順、調教など材料確定後となりますが、それはまた週末に。難しい夏競馬の検討材料のひとつにAI
ジャッジを加えてみるのはいかがでしょうか。