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北九州記念も夏の乱 エングレーバー小倉に替わっての反撃宣言/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年08月19日(木) 18時06分
 先週の小倉記念は9頭立ての少頭数にもかかわらず3連単9万超と波乱の結果。なかなか一筋縄ではいかない夏の重賞シリーズである。

 猛暑に加え、不順な天候で刻々と馬場状態が変化。東京オリンピックの時期に合わせた臨時の日程によって過去のデータが役目を果たさないなど、様々な要因が重なり合っての結果だろうが、見逃せないのは3勝クラスからの格上挑戦馬が活躍している事実。

 CBC賞を驚がくのレコードで優勝したファストフォース小倉記念で外差し一発を決めたモズナガレボシ関屋記念を勝ったロータスランドもサマーマイルシリーズ1勝目を挙げた米子Sは格上挑戦だった。

 そもそも出走できるかも分からない格下の身では前もって重賞を目標とすることは難しいが、自己条件に向けて調整を進めるうちに状態が上がり、軽量で出走可能な枠があるとなれば、賞金の高い重賞へと路線変更することは決して無謀な選択ではない。

 もちろん、その背景には、デキやハンデ差を生かせば太刀打ちできると陣営がメンバーを見透かしている読みがある。

 今週の日曜(22日)小倉メイン・北九州記念も波乱の匂いがプンプンと匂いたつ。現時点では3勝クラス馬の出走はかなわない状況であるが…。

 土曜に本命級の印がつく自己条件(佐世保S)があるにもかかわらず、クリノアリエルロジーナの2頭がダブル登録してきた事実が、なにより波乱含みのレースであることを示唆している。

 たとえば軽量の実力馬で、かつ小倉千二の条件でガラリ一変を描けるのはどの馬だろう?

 昇級戦の前走・京王杯スプリングCでは13着に敗れたエングレーバーだ。

 その敗因を「左回りでは3、4コーナーで抱えている間のモタれ方がキツくて、右回りで勝った時のようなイメージでは走れなかったようです」と説明する片山助手。

 小倉に替わっての反撃を「リフレッシュの放牧明けも順調な仕上がりを見せています。しっかりと乗り込めていますし、長距離輸送があることを考えれば馬体が増えているのもいいことでしょう。右回りに戻って千二の距離にもうまく対応することで見直せないでしょうか」と“宣言”する。

 もともとデビューから2連勝し、ダービートライアルのプリンシパルSで2着など素質の高さを早くから見せていた馬。その後は前進気勢が強すぎるあまりにゴール前で甘くなってしまう競馬を続けていたが…。

 スランプから見事に脱したのが距離を1400mへと短縮した2走前の心斎橋S(3勝クラス)。初距離での3馬身差Vはまさに短距離適性の高さをまざまざと見せつける完勝だった。

 モタれずに走ることのできる右回りで54キロのハンデとなれば…今週も“夏の乱”が起こる可能性は十分にあるのではないだろうか。

(栗東のバーン野郎・石川吉行)

東京スポーツ

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