28日に英国のグッドウッド競馬場で行われたG2セレブレーションマイル(芝8F)を、スウェーデン出身の伝説的ポップグループ「ABBA(アバ)」のメンバーであるベニー・アンダーソン氏が生産・所有するラヴェンダーズブルー(牝5、父シーザスターズ)が優勝した。

　馬主になって25年以上になるのがアンダーソン氏で、ラヴェンダーズブルーは、母ベアトリスオーロラも、祖母モーントシャインもアンダーソン氏の所有馬だったという、純度の高いアンダーソン血統である。

　現役時代にシャンティイのG3クロー賞(芝1800m)を制したベアトリスオーロラの2番仔となるラヴェンダーズブルーは、アマンダ・ペレット厩舎から3歳4月にデビュー。3歳8月にサンダウンで行われたG3アタランタS(芝8F)を制し、重賞初制覇を果たした。

　しかしその後は、G1を含めて重賞での入着はあったものの、2度目の重賞制覇には手が届かず、前走ニューマーケットのG1ファルマスS(芝8F)でも8着に敗れていた。

　だが、G2セレブレーションマイルでは、道中6番手追走から鋭い末脚を発揮し、1番人気に推されていたG1・3勝馬ベンバトル(牡7、父ドバウィ)を短アタマ差交わして優勝。2度目の重賞制覇を果した。

　次走は10月2日にニューマーケットで行われるG1サンチャリオットS(芝8F)の予定。アンダーソン氏にとって悲願のG1初制覇がなるかどうかが、注目されている。

(文:合田直弘)