恒例の3日間開催。昨年、中山のメイクデビューの番組は土日月で計5鞍だったが、芝2000mのレースが追加されて計6鞍になった。今週も各厩舎の良血がスタンバイしており、それぞれのデビュー戦に注目だ。
【9月18日(土) 中山芝1800m】
◆
グレイスフル(牝、父
ロードカナロア、
母ジェラシー、美浦・
菊沢隆徳厩舎)
牝系は
バレークイーンの一族。
ハービンジャー産駒の母は同じく
菊沢隆徳厩舎で管理され、
スイートピーS1着→
オークス4着の成績を残した。その
オークスを最後に通算7戦で引退(繁殖入り)したが、無事なら上のクラスで活躍していただろう。本馬は夏の新潟をパスし、中山でのデビューに切り替えてきた。
「春に入厩した頃に比べれば良くなっている。切れるというより、長く脚を使いそうなタイプ。センス良く立ち回れそうだし、中距離が合うと思う」と
菊沢隆徳調教師。
鞍上は
戸崎圭太騎手を予定している。
◆
トゥザヒロイン(牝、父
ジャスタウェイ、
母トゥザハピネス、美浦・
岩戸孝樹厩舎)
祖母の
トゥザヴィクトリーは
エリザベス女王杯の勝ち馬。一族には
トゥザグローリー、
トゥザワールド、
トーセンビクトリー、
メドウラーク、
リオンリオンなどの重賞ウイナーが並ぶ。
「女の子にしてはボリュームがある馬体。のんびりとした気性だけど、動き自体は週ごとにシャープさが出てきている。まだハミに頼るようなところがあるので、うまく心身の
バランスを整えていきたいですね」と太田調教助手。
鞍上は
M.デムーロ騎手を予定している。
【9月19日(日) 中山芝1600m(牝馬)】
◆
ロムネヤ(牝、
父ディープインパクト、
母ヤンキーローズ、美浦・
国枝栄厩舎)
2019年のセレクトセールに上場され、取引価格は2億2680万円。母は豪G1を2勝(サイアーズ
プロデュースS=芝1400m、ス
プリングチャンピオンS=芝2000m)しており、同国の2歳牝馬チャンピオン&3歳牝馬チャンピオンに輝いた。
先週の追い切りはウッドチップコースで5F66.4-1F11.3をマークしている。「ディープの子だし、いいところがありそう。小柄な牝馬で頼りないところもあるけど、追い切りでは楽に時計が出ている。軽い走りをするし、いい脚を使えそう」と
国枝栄調教師。
鞍上は
戸崎圭太騎手を予定している。
【9月20日(月) 中山芝2000m】
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ライリッズ(牡、父
ドゥラメンテ、
母ヒストリックスター、美浦・
宮田敬介厩舎)
祖母が1993年の2冠牝馬
ベガ。8歳上の半姉
ハープスターは2014年の
桜花賞馬。伯父に
アドマイヤベガ、
アドマイヤドンがいる。
「春からの数カ月で馬体重が20キロ以上も増えてきました。まだ集中力を欠くところなど心身ともに課題があるけど、馬具を工夫するなどして乗り込んでいます。5月生まれでもあるし、まだまだ変わってきそう」と
宮田敬介調教師。
鞍上は
C.ルメール騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)